ナダルがファイナル進出 フェデラーとのライバル対決を制す=全豪テニス第11日
■『最高のライバル対決』となった準決勝
テニスの全豪オープン第11日は26日、オーストラリアのメルボルンで行われ、男子シングルス準決勝で第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)が第3シードのロジャー・フェデラー(スイス)を6―7、6―2、7―6、6―4で破り、決勝に進んだ。決勝では第1シードのノバック・ジョコビッチ(セルビア)と第4シードのアンディ・マレー(英国)の勝者と対戦する。
一体いくつのショットをこの二人は打ち合ってきたのだろうか。ナダルとフェデラー……互いの持ち味も弱点もクセも知り尽くし、意識し合って進化を競ってきたかつての“2強”対決は、世界ランキング2位と3位になった今でもやはり『最高のライバル対決』である。しかし、もはや二人でグランドスラムタイトルを分け合っていたころとは違う。フェデラーは一昨年の全豪以来グランドスラムタイトルから遠ざかり、ナダルは昨年全仏の優勝があるものの、ウィンブルドンと全米の決勝では新王者ジョコビッチに敗れている。ともに“復活”を懸けた一戦だった。
立ち上がりのフェデラーは完璧だった。第1ゲームで2本のフォアのウイナーを決めてラブゲームでキープすると、第2ゲームをブレーク。しかし第8ゲームをブレークバックされるなど、徐々に苦しい展開になる。タイブレークでこのセットはものにするが、第2セット以降はチャンスでナダルのディフェンスを崩しきれず、ミスショットが増えていった。
■攻めたフェデラー しかしナダルに軍配
それでもフェデラーは果敢に攻めた。フアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)との準々決勝では、自身のサービスゲーム14ゲームに対して5度しかなかったサーブ&ボレーを、21ゲームに対して16回も試み、11回を成功させている。ナダルとの最大の差はフォアのアンフォーストエラーの数で、ナダルの13本に対して3倍近い36本。ナダルのディフェンスを警戒することで、フェデラーのショットはリスクを背負った。より攻撃的なフォアでのミスの数値が高いのも不思議なことではない。
3時間42分、一打一打が胸に迫るような濃密な戦いは、最後の最後までフェデラーに逆転の可能性を残しながら、ナダルの雄叫びで幕を下ろした。3年ぶりに全豪の決勝に進み出たナダルは、27日に行われるジョコビッチvs.マレーの勝者と大会最終日(29日)に戦う。
■アザレンカ、念願だった決勝の舞台へ
女子は準決勝でディフェンディングチャンピオンのキム・クライシュテルス(ベルギー)を破ったビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)とマリア・シャラポワ(ロシア)の“2大絶叫娘”が決勝に駒を進めた。アザレンカにとっては、待ちに待ったグランドスラムの決勝の舞台となる。
勝負が決したその瞬間、アザレンカはラケットを放り投げてうずくまり、肩を震わせた。クライシュテルスにフルセットで勝利。ジュニア時代から将来の女王と呼ばれたが、ガッツはあってもメンタルが弱いという典型で、19歳の全仏でグランドスラム初のベスト8を果たしてから、一つ先のベスト4に進むまでに2年以上を要した。
トリプルマッチポイントを握ってからのダブルフォールトに“びびり症”が顔をのぞかせたが、「体中が震えて、腕は200キロ、体は1000キロくらいあるように感じた」という状況をついに乗り切った。メンタルを克服したアザレンカ。シャラポワとの決勝戦はすさまじいバトルになりそうだ。
<了>
文・山口奈緒美(やまぐち・なおみ)
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