沢田聡子
スポーツナビ

シンクロ代表、初心に返って臨む五輪
五輪用演技を公開 水着も一新

2008年8月4日(月)

 シンクロナイズドスイミングの北京五輪日本代表が、8月1日に行われたダイエープロビスフェニックスプール(新潟県長岡市)竣工式典で五輪本番用の演技を公開した。デュエット(原田早穂・鈴木絵美子)はテクニカルルーティン(以下TR)、チームはフリールーティンを披露。7月26日から会場プールで合宿していた日本代表は、4日に北京へ出発。9日から行う韓国・済州島での合宿を経て再度選手村に入り、五輪本番を迎える。

■生まれ変わったルーティン

ルーティンと水着を一新した日本。鮮やかなオレンジの水着で軽快に舞う原田(左)と鈴木
ルーティンと水着を一新した日本。鮮やかなオレンジの水着で軽快に舞う原田(左)と鈴木【写真は共同】

 本番に向けて一新した、鮮やかなオレンジの水着に身を包んだ原田早穂と鈴木絵美子は、真新しいプールで新たな曲に乗って軽快に舞った。金子正子シンクロ委員長が「演技のスピードが見られるものにした」と語ったように、最後には鈴木・原田組らしい見応えある足技も入った新しい演技は、彼女たちの良さをアピールできるものに仕上がっている。曲の変更はないもののやはり原田・鈴木の特長を印象づけるルーティンに生まれ変わったフリーと合わせ、北京では予選から進化した日本を見せられそうだ。
 金子委員長によれば、最後に公の場で演技した5月・日本選手権後の三カ月間、重点をおいて行ってきたのは、自信を持って技をしっかりこなせる体作りだという。競泳の北島康介も担当するトレーナーがこの合宿、さらにこの後に済州島で行う合宿に付き添い、丁寧に最後まで体作りを行っていく。

■「私たちは挑戦者」

 厳しい結果となった4月・五輪世界最終予選の反省を生かして修正を加えたルーティンが固まり、しっかり泳げる体もできて、最終的な決め手となるのは「心」の部分か。金子委員長の「何処にチャンスがあるか分からない。最後の最後まで粘って粘って粘り切って頑張ろう」という語りかけに対し、鈴木は「私たちは挑戦者という立場。楽してメダルは取れないと思っている」、原田は「普通に試合に出たらメダルが取れる試合ではない」と決意を語り、北京五輪では「限界に挑戦」をすると口をそろえる。
 公開したデュエット・TRの新しい曲は、予選から変更した葉加瀬太郎さんによるバイオリン曲「ひばり」。重い感じだった予選から軽く変えたいと金子委員長が選曲、変更後は音がとりやすく動きやすくなったという。過去にこの「ひばり」を一部使用して臨んだ2005年・モントリオールでの世界選手権は、原田が鈴木とデュエットを組んで出場した国際大会のなかでも特に印象に残る競技会として挙げる大会でもある。新しい日本代表デュエットとして二人が世界に登場し、見事に銅メダルを獲得した当時の勢いを、初心に返ってぜひ北京でも再現してほしい。

<了>

沢田聡子

1972年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社に勤めながら、97年にライターとして活動を始める。2004年からフリー。主に採点競技(シンクロナイズドスイミング等)やアイスホッケーを取材して雑誌やウェブに寄稿、現在に至る。
著者ホームページ「SATOKO’s Arena」

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