宮崎大輔「感動を与えられる試合を見せたい」(1/2)
ハンドボール 北京五輪アジア予選やり直し
2008年01月23日
田中夕子
北京五輪出場を目指したハンドボールの日本代表は、2007年の夏に行われたアジア予選で男女共に敗退を喫した。しかし12月、急転直下の朗報が届く。国際ハンドボール連盟(IHF)は、アジア予選のやり直しを発表したのだ。その背景には「中東の笛」と呼ばれる、中東諸国寄りの不可解な判定をめぐるトラブルが存在した。
その後、アジア・ハンドボール連盟が予選のやり直しに不服を示し、クウェート、カタール、UAE(アラブ首長国連邦)、カザフスタンの4カ国が不参加を表明するなど、混乱は続いた。しかしIHFは、1月29日に女子、30日に男子(共に東京・国立代々木競技場)のアジア予選を実施すると発表。こうした状況の中、アジア予選やり直しを目前に控えた日本男子代表のエース宮崎大輔(大崎電気)が、現在の複雑な心境、そして五輪にかける熱い思いを語ってくれた。(取材日=1月17日)
■不可解な判定に苦しんできた歴史
――ハンドボールの「アジア予選やり直し」に関するニュースが、連日のようにメディアで報じられています。このようにハンドボールが大々的に取り上げられることについて、宮崎選手はどのように感じていますか?率直な気持ちとして、うれしいです。中でも一番は、ジャッジが見直されて、今回のような(予選やり直しの)動きがあったことをみんなに知ってもらえたことが大きいです。僕も代表入りして7年になりますが、ジャッジの壁に阻まれたことは何度もあります。苦しい思いをしてきたし、涙を流したこともありました。でも、今回のことで見直されるきっかけを得たこと、ハンドボールという競技を報道してもらえることはとてもうれしいし、ありがたいと思っています。
――実際に予選のやり直しが行われると聞いたのは、いつごろでしたか?
ごく最近です。うわさで「やり直されることになるかもしれない」と聞いていたんですが、情報が二転三転していましたから。予選やり直しが騒がれるようになって、しかもそれが代々木(第一体育館)で行われるらしい、日程はこのあたりになるらしいというのは、正直に言うと僕らも新聞やテレビを見て知るという状況です(苦笑)。ずっと半信半疑の状態でしたし、まだ完全に安心はできませんが、いつ試合が行われてもいいように準備をするだけです。
僕自身の思いとしては、この大会で騒いで終わってしまうのではなく、ハンドボールの今後のことを考えて、もっとしっかり見直してほしいです。もしもまた、このような状況になる可能性があるのならば、それはあってはならないことだし。ハンドボール界が変わるためには、これまでと同じことをしていては意味がないと思います。
■アジア予選やり直しは第一関門に過ぎない?
――「中東の笛」と呼ばれるように、中東圏の審判による不公平な判定が訴えられています。実際のところ、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか?単純なことのようで、それが一番難しいところですね。9月のアジア予選で顕著に出ていたのは、開幕戦の韓国対クウェート戦でした。日本対クウェート戦は、日本のホームだったので分からないように、目立たないように不平等なジャッジが行われていたんです。でも、韓国対クウェート戦は誰が見てもおかしいと思うぐらい露骨なジャッジで、分かりやすいクウェートびいきの笛でした。そこまでしてでも勝つことを名誉だと思っているのかもしれませんが、あれをやられてしまうと、いくらいいプレーをしても、パワーがあっても勝てないと思います。だから、ジャッジが勝敗の鍵を握っている限り、夢も何も持てないですよね。
――毎回にように、起こる問題だと聞いています
一昨年のドーハ・アジア大会は、さらにひどかったです。それこそ向こうのホームですから、何をやっても歯が立たない。極端な言い方をすれば、どんな反則プレーも相手はOKなのに、こちらは何もなし。反則すれすれのきわどいプレーどころか、普通のプレーでもすぐに笛を吹かれていました。だから戦っていて、全く楽しくありませんでした。
ハンドボールには、未来を担う選手たちがたくさんいます。今後を考えた場合、彼らのためにもプレーしやすい環境を作ることが大切ですし、オリンピックを目指すためには絶対越えなければならない問題です。その上で、僕らは「JAPAN」のユニホームを着ている人間ですから、今も大切にしなければならないと思っています。
――9月の男子予選ではクウェートが代表権を手にしています。もしここで日本が代表権を得た場合、どちらがアジア代表として出場することになるのでしょうか?
僕もどうなるのか知りたいぐらいです(苦笑)。でも、簡単にはいかないだろうという気持ちは選手みんなの頭にあるし、これはあくまで第一関門だと思っています。最初の実技試験である第一関門が今度行われる試合であり、そこをクリアして次が開かれる。一度では終わらないでしょうね。
だからこそ、いわば実技試験である第一関門を突破するのは僕ら選手であり、その次の筆記試験にあたる第二関門は協会の方々が頑張ってくれると信じています。僕らにできるのは、まず勝って、一つ目の関門を突破することです。
<続く>
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関連リンク・宮崎大輔OFFICIAL SITE
・宮崎大輔公式サークルpakila
・ルールを知って、ハンドボールを楽しもう! 08/01/23
・ハンドボール日本男子代表 決戦前々日コメント 08/01/28
・ハンドボール日本女子代表 決戦前日コメント 08/01/28
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