|
W杯組み合わせ抽選会の結果、日本はブラジル、クロアチア、オーストラリアと同組になった【 (C)Getty Images/AFLO 】
|
すべての人が期待していた2006年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の1次リーグ組み合わせ抽選会(ドロー)がついに行われた。バンド演奏やマジックショーに引き続いての抽選会となったが、いくつかの国々――特にアルゼンチンにとっては、今回のドローに魔法など存在しないと考えているだろう。日本はオーストラリアとクロアチアの両国と決勝トーナメント進出を争うとみられるが、恐らくブラジルの次に勝ち抜けを決めるだろう。
■グループA(ドイツ、コスタリカ、ポーランド、エクアドル)
ヨーロッパ2カ国と中・南米2カ国がこのグループに入った。開催国ドイツは、先日のフランスとの親善試合でその力量を見せつけたコスタリカと開幕戦を戦う。ホームのアドバンテージがあるドイツは絶対的な本命で、そのほかの3チームは横一線でグループ2位の座を争うことになるだろう。地理的にもドイツに近く、サポーターの声援を受けられるポーランドがやや有利か。
■グループB(イングランド、パラグアイ、トリニダード・トバゴ、スウェーデン)
イングランド代表のスベン・ゴラン・エリクソン監督にとっては、母国との対決となったが、イングランドがグループ1位で抜け出すだろう。パラグアイは欧州2カ国と厳しい戦いが待っている。一方でW杯初出場のトリニダード・トバゴの最下位は動かないように思われる。
■グループC(アルゼンチン、コートジボワール、セルビア・モンテネグロ、オランダ)
まさに「死のグループ」!第1シードの中南米3カ国のうち、いずれかがセルビア・モンテネグロ(SCG)と当たることは初めから分かっていたが、アルゼンチンはSCGに加えて欧州の第2グループから最強国の1つのオランダと、現在アフリカで最も強いであろうコートジボワールと同組となった。アルゼンチンは2002年日韓ワールドカップに続いて、厳しいグループに入った。オランダとともに決勝トーナメント進出は堅いが、厳しい戦いを強いられることは必至だ。
■グループD(メキシコ、イラン、アンゴラ、ポルトガル)
このグループではメキシコとポルトガルが2強となるだろう。イランはきん差で3位、必然的にアンゴラは4位と思われる。ポルトガルと旧植民地のアンゴラの対戦は、「ポルトガル語圏ダービー」となった。
■グループE(イタリア、ガーナ、アメリカ、チェコ)
グループC同様、かなり厳しいグループとなった。チェコは欧州第2グループの中では最も強いチームの1つであり、アメリカも経験豊富だ。いつもスロースターターになりがちなイタリアだが、このグループでそれは許されない。本命は? イタリアとチェコか……。
■グループF(ブラジル、クロアチア、オーストラリア、日本)
何というゲームだろう! もしあなたがドルトムントで行われるブラジル対日本戦のチケットを10枚持っていて、そのうち9枚をブラックマーケットに売ったとしたら、そのお金で航空券を買って、どこかのいいホテルで4週間を過ごし、高級レストランで食事ができるに違いない。 サッカーの観点から言えば、ブラジルはほかのどのチームと比べても別格で、1位通過を果たすのにさして苦労することはないだろう。ロナウジーニョとその仲間たちに続く2位の座は開かれている。オーストラリアにはクロアチア移民が多いため、両国の対決は一種のダービーの様相を呈するだろう。この2チームはフィジカル的に高い可能性を秘めており、それを武器に日本に挑戦することになる。もしジーコのチームがそれに対抗できれば、2番目に勝ち抜くことは可能だ。 もう1つ興味深い点は、日本はブラジルと3戦目にまみえるということだ。“アウリベルデ”(黄と緑、ブラジルのチームカラー)が最初の2試合で勝利を挙げ、決勝トーナメント進出を決めてしまえば、パレイラ監督は主力選手の何人かを温存するかもしれない。そうなれば、あとは……。
■グループG(フランス、スイス、韓国、トーゴ)
フランスはW杯欧州予選に続いて、スイスと同グループに入った。予選において両国は、パリでもベルンでも引き分けたが、シュツットガルトではどちらかが勝者となるのか? 勝った方が1位で抜け出す可能性大。アジアでは経験豊かな韓国は、確実に決勝トーナメント進出を懸けて戦うに違いない。またトーゴは02年W杯でベスト8入りを果たしたセネガルのような存在にならない限り、W杯とはどんなものかを知るにとどまるだろう。
■グループH(スペイン、ウクライナ、チュニジア、サウジアラビア)
3カ国によって2つの席が争われる。サウジアラビアはほかの国を脅かすには力不足に思われる。しかし04年アフリカネーションズカップ覇者のチュニジアは、スペインとウクライナを苦しめるだろう。チュニジアにはシェフチェンコのようなスター選手はいないが、ウクライナより経験がある。ここはスペインとチュニジアに賭けてみよう。
■決勝トーナメント1回戦の組み合わせ予想
補足として、決勝トーナメント1回戦の対戦カードを予想してみると……。
ドイツ(A組1位)vs.スウェーデン(B組2位) イングランド(B組1位)vs.ポーランド(A組2位) オランダ(C組1位)vs.メキシコ(D組2位) ポルトガル(D組1位)vs.アルゼンチン(C組2位) チェコ(E組1位)vs.日本(F組2位) ブラジル(F組1位)vs.イタリア(E組2位) フランス(G組1位)vs.チュニジア(H組2位) スペイン(H組1位)vs.スイス(G組2位)
<了>
ポール・ギバルシュタイン/Paul Giberstajn 1965年10月20日生まれ。1992年よりスポーツジャーナリズムの世界に入り、主に記者としてフランスの雑誌やインターネットサイトに寄稿している。フランスのサイトwww.sporever.frとwww.football365.frの編集長も務める。98年フランスワールドカップ中には、イスラエルのラジオ番組『ラジオ99』に携わった。イタリア・セリエA専門誌『Il Guerin Sportivo』をはじめ、海外の雑誌にも数多く寄稿。97年より『ストライカー』、『サッカーダイジェスト』、『サッカー批評』、『Number』といった日本の雑誌にも執筆している。ボクシングへの造詣も深い。携帯版スポーツナビでも連載中
|