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◆監督会見

イエメン戦後 オシム監督会見(1/2)
AFCアジアカップ2007予選 第2戦

2006年08月16日



■セットプレーでは5本に1本は決めていなければならない


交代で送り込む佐藤寿人に指示を出すオシム監督 交代で送り込む佐藤寿人に指示を出すオシム監督【 Photo by 大友良行 】
――後半に羽生を投入した意図と彼への指示は?

 そんなに面白い問題だろうか?
 交代した羽生のプレーは、そんなに素晴らしいものでも最悪なものでもなく、極めて平凡だった。彼に指示したのはひとつだけ、サイドに開け、動けということ。詳しく本人には言わなかったが、彼が左右に動くことで、相手の中盤がサイドに開く。相手には小さくて速い選手がいたから、羽生が入ることによって、相手がマークにつく、そして真ん中や逆サイドにスペースが生まれる。そういう狙いで羽生にはそのような指示を出した。

――公式戦初勝利おめでとうございます

 選手におめでとうと言ってくれ。

――2ゴールともセットプレーだったが、そこに至るまでの過程が大事と言っていた。今日の試合では満足できるものだったか?

 つまりFKまでにどういうプレーがあったか、ということか。それは、審判がプレゼントしてくれたFKだったのか、それともわれわれがいいプレーをして相手がやむを得ずファウルしてFKを得たのか――後者のようなプレーをすることが大事だ。そこに至るまでのプレーはまずまずだと思うが、FKについては満足していない。キッカーが事前と違う蹴り方をしてしまったからだ。もっと力のある相手だったら、そのミスで取り返しのつかないことになっていた。FK、CK合わせて20回以上のチャンスがあったが、日本のように高い技術を持つチームであれば、最低5本に1本は決めていなければならない。つまり阿部や遠藤やアレックス(三都主)、闘莉王といった素晴らしいフリーキッカーがいるわけだから、もっと確実に決めてほしかった。代表ではセットプレーの練習をする時間が取れないので、彼らにはクラブに戻って十分に練習してほしいと思う。


■私は決して逃げることはしない


――最初の試合と比べて進歩があったか?

 それは私のことか、チームのことか?
 守備面については、いくつか改善が見られた。規律、組織、忍耐といった部分で前進があった。ただし攻撃面では、もっと改善の余地があると思う。もっとも、現在の強いチームというものは、守備がしっかりしている傾向があるから、ディフェンスをしっかりすることを基礎としている。だからその点では進歩がなかったわけではない。

 率直に申し上げて、今日の試合はスポーツジャーナリストである皆さんには不満の残る試合ではなかったかと心配していた。ところが、そういう内容の質問が出てこないことが不思議で仕方がない。私は決して逃げることはしない。(会社などから)聞けと言われた質問ではなく、皆さんが聞きたい質問をしてほしい。堂々巡りではなく、率直な質問をぶつけてほしい。日本のサッカーの何が一番面白いのか、それを書くことを皆さんは仕事にしているのではないのか?

――この合宿ではスピードの緩急をつける練習をしていたと思うが、前半はスピードが上がりきらないうちにクロスを入れてしまうようなケースが見られた。どう思ったか?

(質問には答えず)それでは皆さんに代わって、私が(今日の試合の)不満な点を申し上げる。私は不満だ。それはディフェンスでのボール回しが非常に遅かったことだ。しかも各駅停車並みだった。だから相手の陣形を崩すことはできなかったし、相手のディフェンスラインを左右に動かすこともできなかったし、スペースができない。ボールが相手陣内に到達すると、もう相手は戻ってきている。味方はそのときにフリーであっても、数的優位を作ることができない。それというのも、ディフェンスラインのボール回しが遅かったからだ。だから中盤で不利な状況が生まれた。それが一番の不満だ。

 以上が私の考えだが、皆さんの考えはどうか? まあ、目指すところはもっと高いわけだが、(イエメンより)もっと強いチームがもっと守備的な戦いを仕掛けてきたらどう対処すべきか。そのときに、もっと早いサイドチェンジやもっと早いリズムを作ることができなければ……まあ、言葉にするのは簡単だが、そこは技術やテクニックの問題であり、一晩で解決できるものではない。

<続く>

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