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サッカーキリンカップ2001特集


トルシエ「新しいバランスと自信と進歩を求めて」
コンフェデレーションズカップ日本代表発表会見全文(1)




「トルシエ劇場」か「トルシエ激情」なのか。20日、日本サッカー協会でコンフェデレーションズカップを直前に控えたトルシエ監督は、会見場で再び赤鬼と化し、記者団と丁々発止を繰り広げた。取材陣が聞きたかったこと、トルシエ監督が訴えたかったことは微妙に意図がズレ(あるいは意図的にはぐらかされ)、質疑応答は迷宮の中にはまっていった。揚げ句の果てにはスペイン戦での敗戦を選手名指しで戦犯扱いし、自らの責任を回避――会見場での両者のジレンマは、そのまま日本代表が置かれた状況にあてはまる。この道はいつか来た道なのか、それともトルシエ監督の言うとおり、コンフェデレーションズカップが「新たな進歩、新たな自信を求める大会」となるのか? 新聞のベタ記事からは決して伝わることのない、会見から垣間見える真意を全文から読み取れ!



コンフェデ杯はあくまで準備過程
これまでの延長線上にある


 みなさまこの春の日曜日にようこそいらっしゃいました。こんにちは。今回のコンフェデレーションズカップは、日本代表のW杯へ向けてのプリペレイションつまり準備という枠内に入ってくるものです。つまりコンフェデレーションズカップをワールドカップだと思っている方のためにこのお話をさせてもらいました。今回のコンフェデレーションズカップというトーナメントですが、あくまでも私たち代表チームにとっては現在行っている過程、プロセスの延長線上に位置するものです。つまりこのトーナメントを戦うことにより、よりたくさんのデータというものを収集していくわけです。それが選手に、わが代表チームに役立っていく。と、同時にこのカップが経験となって私たちの前進に役立ってくれるものと思います。代表のとってきた道としては、今までの延長線上としてコンフェデレーションズカップを位置付けているというお話をしました。やはり、世界のトップ20と戦っていく、世界の強豪と戦っていくという私たちの道のりは、まさにこのコンフェデレーションズカップが意味するものです。

 覚えてますよね、この過程、プロセスというものを「アジアの外に出て行くプロセス」と呼びました。スペイン戦はまさに日本の選手にとって、日本のサッカーにとっても、スペインのような強豪と戦ったときにいったいなにができるのかということについて、私たちに1つの解答を与えてくれた。と同時に、相対的に満足のいく戦いであったわけで、つまり、どれだけわれわれの選手のサッカーがそういったものに順応できるかということに答えがでたものです。もちろん、最後の最後に何とかなっていれば、というご批判はあるかもしれません。つまり、あそこをもう少し踏みとどまっていれば引き分けることができたのに、ということがあるかもしれませんが、試合内容としての、つまり私たちの取り組みというのは相対的に満足のいくものであったということ。と同時に、フランスに負けた後に私たちが捜し求めていた答えというものをあそこで得ることができたと思っています。

 そのスペイン戦ですけど、チームとして、また戦術という意味で、私たちはなかなかいい戦いができたと思いますけれども、と同時にすぐ、戦いながらわかっていったことがあります。それが何かというと、やはり個人として日本の選手というものがまだ経験が十分ではない、ということでした。だからこそ、もっと攻撃にまで持っていくそのためのアクションをとるために、つまりあの試合の中では攻撃へのアクションにつなげることができなかったということで、さあ、今度はコンフェデレーションズカップということでそれをやる時期にきていると思います。コンフェデレーションズカップが丁度いいときに行われると言えましょう。つまり、スペイン戦における私たちの取り組みが、ああいう形で良いのだ、ということを確認する機会にもなるということ。そして、私たちにとって一種の通過点、関門ということで、フランスへ、またスペインへと遠征をして戦ってきたわけですが、今度は、ここ日本の地・ホームで戦うわけです。だから、この2カ月間でいろいろとってきたデータというものが、そして、行ってきた進歩というのがこれで良いのだということをコンフェデレーションズカップで見せる機会になるわけで、まさにコンフェデレーションズカップが新しいバランスを求めて、また、新たなる自信を、新たなる進歩を求める機会になります。


各国選手は代表生き残りをかけてベストを尽くしてくる
日本代表には積極的なプレーを見せてほしい


 また、今回のコンフェデレーションズカップに向けての各チームの先発の選手のリストが出てきているわけですが、各監督にしても、コンフェデレーションズカップを1つの大きな「ラボ」実験室として使っていこう、そして、そのために選手を選んでいこう、という姿勢を見て取れるものであります。というのも、たくさん新しい選手が各国のリストに出てきているからで、まさに監督としても、現在、各クラブに残しておかなければいけない選手もある。例えば、それはリーグ戦の真っただ中、特にタイトルに近いクラブの場合には、その選手をクラブに残しておかなければいけないという状況もあるわけですが、それと同時にこのコンフェデレーションズカップにそうした選手が選ばれてくることにより、まさに自分たち選手にも大きなチャンスだということで、選ばれた選手はベストを出そうと心掛けてくるに違いありません。

 各国のコンフェデに参加するチームですが、それぞれチームは違ってもほとんど9割方の選手が固まってきていると思います。例えば、ブラジルにしても、フランスにしても、カメルーンにしても。ほかのチームにしてもそうであろうと思われるわけですが、そんな中において、もしかしたらあと1席または2席、残っているかもしれないほんのわずかな10パーセント、15パーセント、まだ代表チームとしてプレーできるかもしれないという希望を今回与えてやる、それを試す機会を与えてやるということで、選手としてもしっかりとした取り組みをしてくるものでありましょう。つまり、この代表チームとして、公式戦という形で、もしかしたら今後入れるかもしれない選手にとってみれば、(W杯前に)その力を示す最後のチャンスになるかもしれないということを考えますと、やはり今回のコンフェデレーションズカップのレベルがかなり高いであろうという事は考えられます。

 というわけで、今回、日本ならびに韓国で行われるコンフェデレーションズカップにおける成功というもの、そして人々にそれが大いに支持されることを願うものであります。どうか、素晴らしいサッカーが見れるコンフェデレーションズカップになってほしいと思いますし、日本代表チームも人々に夢を与えることができ、積極的なプレーがしっかりと出せる試合をしてほしいと思います。その中には、日本の選手の長所が見てとれる、また、考え方というのがしっかりと出るような試合をしてもらいたいと思います。まさに今回のコンフェデレーションズカップというのは、私たちが見せたいもの、やりたいことを試すいい機会になってくれるものと思っています。

・「会見紛糾!」記者団との質疑応答はこちら

■コンフェデレーションズカップ日本代表
 GK 川口能活(横浜)楢崎正剛(名古屋)都築龍太(G大阪)
 DF 服部年宏(磐田)上村健一(広島)森岡隆三(清水)波戸康広、松田直樹(以上横浜)中沢佑二(東京V)中田浩二(鹿島)
 MF 森島寛晃(C大阪)三浦淳宏(東京V)伊東輝悦、戸田和幸(以上清水)奥大介(磐田)中田英寿(ローマ)明神智和(柏)稲本潤一(G大阪)小野伸二(浦和)
 FW 中山雅史、高原直泰(ともに磐田)西沢明訓(エスパニョール)柳沢敦(鹿島)


 




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