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完全アウエーでの収穫(1/2)
U−22 4カ国トーナメント2007中国・瀋陽

2007年08月04日




熱狂的に自国を応援する中国サポーター。日本は完全アウエーの状況下で、中国に0−0と引き分けた 熱狂的に自国を応援する中国サポーター。日本は完全アウエーの状況下で、中国に0−0と引き分けた【 写真は共同 】
「レフェリー・ヘルプ・トゥー・マッチ」

 この日の審判について尋ねると、知り合いの中国人の記者は苦笑いしながらこう答えた。
 U−22(22歳以下)四カ国トーナメントの大一番、日本対中国の試合は信じられない光景からスタートした。スタジアムのスクリーンに映し出された審判員4人とマッチコミッショーナーら、試合を裁く、あるいは試合の公平性をチェックする立場の人間の国籍がすべて「China(中国)」となっていたのだ。

 今大会はすべての試合で中国人審判が笛を吹いており、この試合の審判が中国人だということも、1日に行われたボツワナ対中国の試合など事前の情報で分かっていた。しかし、その試合に関係するすべての人間が片方の国の人間というのは前代未聞である(審判だけでも十分そうだが)。加えて瀋陽はかつて奉天と呼ばれ、日中戦争の発端となった「九・一八事変」(満州事変)が起こった場所であることから、反日感情が強い土地柄。もちろん「君が代」にもブーイングが起こる。そんな環境で、まともな試合など期待できるはずもなかった。


■露骨な中国びいきの判定


 案の定、この日の中国人審判は露骨に中国びいきの笛を吹いた。安田が試合後、「こっちが体を入れてディフェンスしたら、笛が鳴る。相手は汚いプレーをしてくる」と語ったように、日本のチャージはことごとくファウルを取られ、中国にはFKが与えられた。
 前半14分には、ドリブルで突破を図った安田に中国DFが後ろからスライディングタックル。日本にFKは与えられたが、プレーの直後に相手選手を押したということで、イエローカードが出されたのは安田の方。21分には相手FWを倒した河本にもイエローが出された。

 中国は日本のファウルから得たFKと両サイドアタックから、何度も日本ゴール前に迫った。28分にはFKから7番のジャオ・シューリーがヘディングで合わせるが、ボールはサイドネットに。33分には、左からのクロスに田中が相手FWをブロックしながらヘディングクリア。34分には、安田の裏に入った17番のシェン・ロンギャンが持ち込んで低いクロスを入れるが、西川が正面でキャッチした。35分の5番ワン・ホンリャンのヘッドは枠の外へ。42分には11番シュー・ティンにドリブルで持ち込まれたが、シュートは福元と河本がブロック。前半終了間際の11番シュー・ティンのシュートも西川がセーブした。

 前半の日本のチャンスは終了間際の3つ。41分に菅沼が抜け出したがシュートは中国DFにスライディングで止められた。42分にはCKからフリーの田中がヘディングで狙うが、ボールは大きく上へ。さらに43分には、左サイドを突破した李のクロスに菅沼が左足を振りぬくが、これは相手GKに阻まれた。

 後半も攻める中国、耐える日本の構図は変わらない。日本は流れを変えるために梅崎と岡崎を投入するが、大きな効果は表れず。23分には、谷口にもイエローが提示された(累積2枚で、ボツワナ戦は出場停止となる)。
 攻めながらもなかなか得点が奪えない中国には次第に焦りの色が見え出し、ますますラフなプレーに走るようになった。35分にはボールを奪った田中に対して、11番シュー・ティンが足を思い切りキック。明らかにファウルだったが、プレーは続行された。ゲームが切れて西川が抗議に行くと、中国人審判は西川にイエローを提示した。
 38分にも梅崎がレイトタックルを受けるがファウルなし。だがここまで来ると、日本選手も事態は分かっているので、時間をうまく使って淡々と試合を終わらせる試合運びに切り替えた。そしてようやく試合終了。日本の選手たちは、判定に対するいら立ちを抑え、完全アウエーでの引き分けというミッションを達成した。

<続く>

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