トップページ
>
サッカー
>
日本代表
>
コラム一覧
> コラム
スポーツナビ
サッカー
野球
格闘技
モーター
ラグビー
ゴルフ
バスケット
テニス
バレー
ウインター
その他
メニュー
日本代表トップ
日程&結果
フォトギャラリー
最新メンバー
├
フル代表
├
U-20
├
U-19
└
女子代表
コラム一覧
会見一覧
├
フル代表
└
五輪&ユース&女子
コメント一覧
├
フル代表
└
五輪&ユース
コンフェデ杯
ワールドユース
関連コーナー
EURO2008
欧州サッカー
Jリーグ
高校サッカー
天皇杯
◆トピックス&コラム
日々是亜洲杯2004
アジアカップでの「台湾問題」(8月2日@済南、曇り時々雨)
2004年08月03日
(文=
宇都宮徹壱
)
■なぜ指揮官は同じメンバーに固執するのか……
前日練習でのひとコマ。済南での芝の状態を気にする中村俊輔【 photo by 宇都宮徹壱 】
山東省を走る車は、そのほとんどが「魯」ナンバーである。
中国の車のナンバーには、必ず登録された省や市を判別できる文字が記されている。山東省のそれは「魯」で、春秋時代にこの地に栄えた魯国に由来している。それだけ古い歴史を持った土地であるということだ。
日本人には省都である済南よりも、どちらかといえばビールの青島(チンタオ)で有名な山東省。当地は、第1次大戦の「戦勝国」となった日本が21カ条の要求を発動したことによって、済南市を中心に大規模な反対集会が起こり、それが後の抗日運動として中国全土に広がっていったことで知られている。
ホテルからスタジアムに向かうタクシーの中で私が感じたのは、街を歩く若者たちの「茶髪率」が、重慶に比べて非常に多いことだ。これは明らかに、韓国、さらには日本から及ぼされたカルチャーの影響だろう。重慶も確かに大都市であったが、それでも日本海に面した(中国人に言わせれば渤海と黄海に面した)山東半島には、かなり日本や韓国の風俗に近しいものを覚える。つまりは、より都会的である、ということだ。
この地は近年、情報産業を特に力を入れており、日本や韓国の企業も積極的に進出しているという。そのためだろうか、やたらと韓国料理屋を目にする。今大会で韓国は準々決勝で敗退してしまったが、この地では4試合を戦っており、多数駆けつけた韓国サポーターも食生活の面ではあまり不自由はなかったことだろう。そう考えると、北京での中国代表はともかくとして、重慶での日本代表、そして済南での韓国代表という今回の組み合わせは、非常に出来すぎた感が無きにしもあらずである。
そんな済南にやってきた日本代表であるが、ここに至ってあまり書くことがない。
今日は準決勝・対バーレーン戦の舞台となる山東体育場で、およそ1時間の前日練習を行っていた代表だが、入念に体をほぐしたあとは、セットプレーの練習、ミニゲーム、そしてPK練習と、相も変らぬメニューを無難にこなしていた。別メニューに励んでいた、右足に不調を抱える玉田には、ジーコ監督が時おり近づいてはコンディションを気にしている。本来ならば、玉田の代わりに主力組に入った、本山のコンディションを注視すべきはずなのに、なぜに指揮官はメンバーをいじらないことに固執するのだろう。正直なところ、もう私は考える気力さえ失せた。この人は本当に「無為自然」の人なのだ。ここまでくれば、もう立派である。
■監督会見にて「台湾問題」勃発!
「私はただのコーチだ」。台湾問題について問われて、とまどうジーコ監督【 photo by 宇都宮徹壱 】
練習後のジーコの記者会見で、ひともんちゃくがあった。発端は、ある中国人記者の、こんな質問である。
「日本サッカー協会が発行した(日本代表を紹介する)パンフレットに、中国の地図が描かれてあるが、中国本土は黄色く塗られているのに台湾はそうなっていない。このことについて、あなたはどう考えているか教えてほしい」
中国人以外の記者なら誰もが目が点になるようなこの質問は、折り悪く通訳を介してジーコの耳に入ることとなる。恐らく、いや当然ながらジーコは、台湾問題については何も知らない。
「多分、今大会が中国で行われるということで、その部分だけ黄色くしたのだと思う」
ジーコの言葉は、このように日本語で伝えられた。会見を取り仕切るAFC(アジアサッカー連盟)の人間はレバノン人だったが、さすがに不穏な空気を察知したのだろう。
「どうか皆さん、もっとサッカーに関する質問をしてください」
と、至極まっとうな意見を英語で訴える。だが、会場の半数を占める中国人記者は、
「今、ジーコが何を言ったか、中国語に翻訳しろ!」
と息巻く。会見場は一時、騒然となった。
ジーコの言葉が中国語に翻訳されると、今度は私の隣に座っていた中年の中国人記者が、つかつかとジーコに歩み寄り、問題となったパンフレットを見せながら、
「ほら、ここが黄色くなっていないだろう。なぜなんだ?」
と詰め寄る。ジーコはただただ、困惑するばかり。私もジーコが気の毒に思えたので、その記者に対して事後「ジーコはブラジル人なんだ。台湾問題のことを彼に問いただすのは筋違いでしょう?」と、つたない英語で諭した。
騒動はいったんは収束したが、会見後も何人かの中国人記者が協会のスタッフに詰め寄る場面が見られた。とりあえずは、明日の3日に協会としての見解をあらためて発表することで、何とか納得してもらったようだ。しかし中国人記者たちが携帯電話で、興奮気味に本社に何事かを話している姿が気になる。おそらく今日の一件は、明日の地元紙でそれなりに報道され、またしてもスタンドのブーイングの口実を与えることになるだろう。
問題となったパンフレットのページ。確かに台湾は「グレー」のままだが……【 photo by 宇都宮徹壱 】
以上は、現場の状況の客観的描写である。
中国(政府)が唱える「ひとつの中国」、そして台湾問題については、ここで言及をするつもりはない。ただ確実に言えることは、確かに台湾は国連には現在加盟していないものの、「チャイニーズ・タイペイ」として立派にFIFA(国際サッカー連盟)に名を連ねており、今大会の予選にも参加しているのである。すなわち「サッカーの世界」において台湾は、英国4協会やフェロー諸島、さらには香港やマカオやパレスチナと同様、立派に「独立」を果たしているのだ。今大会の開催地を紹介する地図において、台湾が除外されているのは至極当然の話であり、何ら非難される筋合いのものではない。その事実は、日本協会も胸を張ってきちんと説明すべきである。
今日の会見での出来事については、私は怒りを通り越して悲しくなった。重慶でのブーイング問題については、「もう何を言っても仕方ないな」と思っていたが、かの地でのマナーの悪さ、そしてデリカシーの欠如が、監督会見という神聖な場においても繰り返された事実については、ひとりの取材者として涙が出るくらい情けない思いである。
国際大会における監督会見というものは、たとえ前日練習であっても、質問者の数は極めて限られている。ましてや明日の対戦は、日本対バーレーンだ。両国の記者の中には、ジーコに質問したい記者はたくさんいたのである。それがこのような、まったく場違いな中国人の質問によって、会見そのものがブチ壊しになったのだから目も当てられない。
これまでは何とか抑えてきたが、今こそ言わせていただく。中国の皆さん。あなた方には本当に、アジアカップのホスト国としての自覚があるのですか、と。
今回、問題となっているパンフレットに関しては、日本協会にはまったく落ち度はなかったと私は確信する。それでも中国メディアは、喜々としてこの問題を取り上げるだろう。そして明日のバーレーン戦では、重慶以上のブーイングがスタジアムを包み込むことになるはずだ。日本サポーターの皆さんには、くれぐれも自身の行動に気をつけていただきたい。
それにしてもなぜ、今大会では、このような事態が続くのだろうか。準決勝への期待感など忘れて、私は今、ひたすらに悲しい。
<翌日に続く>
関連リンク
サッカーコーナー
・
8/3 劇的な勝利の裏側に
(宇都宮)
・
8/1 移動の中で考えたこと
(宇都宮)
・
7/31 消耗戦の末の勝利
(宇都宮)
・
サッカー日本代表
・
欧州サッカー
-
日本人選手
・
Jリーグ
・
EURO2008
・
天皇杯
・
高校サッカー
・
ニュース一覧
・
コラム一覧
ピックアップサッカー
・
日本代表
・
Jリーグ
・
欧州サッカー
・
EURO2008
・
サッカーニュース一覧
・
サッカーコラム一覧
サッカー
-
野球
-
格闘技
-
モーター
-
ラグビー
-
ゴルフ
-
バスケット
-
テニス
-
バレー
-
ウインター
-
その他
スポーツナビ
-
ヘルプ
-
サイトマップ
-
スタッフ募集
-
ご意見・ご要望
|
ブログ
Copyright (c) 2009 Y's Sports Inc. All Rights Reserved.