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yuasa kenji 湯浅健二



湯浅健二の「質実剛健! ブンデスリーガ」
レバークーゼンの逆襲 復活をかけるハンブルク(中編)



ポンテ
昨季まではボルフスブルクにいたポンテ。バストゥルク不在の穴を埋め、期待以上の活躍を見せている【(C)Getty Images/AFLO】

■バストゥルクの代役? 存在感高まるポンテ


 ちょっと話が本題からズレてしまいそうになったが、とにかくレバークーゼンのパフォーマンスが活性化しているということが言いたかった。確かに、モザイク画のはげ落ちていたところが「地道」に補充されていると感じる。

 縦横のポジションチェンジの活性化……それを支える本物の守備意識の高揚……組織プレーと個人勝負プレーのハイレベルなバランスなどなど、チーム戦術的なプレーレベルが高揚している。もちろんそれは、最終ラインのリーダーであるノボトニーが復帰したことで、ルシオやジュアンのプレーが攻守にわたって安定してきたこととか、ベルント・シュナイダーやラメロウが好調を維持しているなど、個人的なパフォーマンスの活性化に支えられている。要は、個人の調子アップがチームの全体パフォーマンスを押し上げているというわけだが、同時にそこでは、組織パフォーマンスの高揚が、個々の調子アップの基盤になっているという見方もできる。そしてそれがチーム全体の自信と確信のレベルを引き上げていくのだから、まさに善循環である。

 WOWOWで放映された第10節のメンヘングラッドバッハ戦を見た(1−0で、ホームのレバークーゼンが勝利!)。特に前半は素晴らしい内容でメンヘングラッドバッハを圧倒していた。そこで抜群の存在感を発揮していたのが、今季ボルフスブルクから移籍してきたポンテ。彼はボルフスブルクにレンタルされていたから、レバークーゼンに復帰したというのが正しい表現だろう。彼は、けがで出遅れたバストゥルクの「代役」というイメージで開幕から使われていたわけだが、試合を追うごとに着実に調子を上げ、今ではナンバーワン・チャンスメーカーというところまで存在感をアップさせてしまった。

 逆に、けがから復帰したバストゥルクが難しい立場に追いやられてしまうことになる。この試合では、彼とポンテが同時に出場したわけだが、実効レベルで、明らかにポンテの方が上だった。まあ、確固たる名声を得ているバストゥルクにとって、そんな厳しい状況は、さらなる発展のために願ってもない学習(チャレンジ)機会になることだろう。脅威と機会は表裏一体。ヨーロッパトップリーグの厳しい競争環境に身を置くプロ選手たちは、その普遍的なコンセプトの意味を、体感レベルで深く理解していなければならない。それがなければ、決して生き残ることはできないのである。


■2年前のスーパーチーム再現なるか


 あっと……また話題がそれてしまいそうになった。さてポンテである。前にも登場したことのある友人のプロコーチ、フランツ・ドュルシュミットに電話を入れ、彼のことを聞いてみた。
「そうなんだよ。昨シーズンのボルフスブルクでも平均して良いパフォーマンスを見せていたけれど、やはりレバークーゼンは、個人的な能力が高い選手が多いから、ヤツの潜在力がより引き出されているということなんだろう。とにかくクラウス(アウゲンターラー)は良い仕事をしているだけじゃなくで、ツキにも恵まれているよな。もしかしたらヤツは、シュツットガルトのフェリックス(マガト)のように、レバークーゼンを足がかりに監督としてブレイクするのかもしれない。とにかく今のレバークーゼンには、そう確信させるだけの勢いがあるんだよ」。なるほど……。

 メンヘングラッドバッハ戦での後半4分、レバークーゼンが決勝ゴールを決めた。ベルント・シュナイダーのキャノンシュート。もちろんその後、メンヘングラッドバッハが全力で同点ゴールを奪いにきたことは言うまでもない。それでも、ノボトニーを中心にした守備ブロックは、最後まで崩れることはなかった。

 また今節のカイザースラウテルン戦(アウエー)でも、頑強な守備ブロックの活躍でカイザースラウテルンの攻撃を抑え込み、貴重な勝ち点「1」を積み重ねた。そこでは、GKのブット、センターバックコンビのルシオとノボトニーに対して特に高い評価が与えられた。

 確かに、フォワードの得点が少ないとか(得点4のベルント・シュナイダーがチームのトップ!)、仕掛け段階でのパスミスが多いなど、まだまだ課題は山積みだが、とにかくノボトニーが復帰した強力な守備ブロックを基盤にすれば、これからもステディーな戦いで優勝戦線に絡み続けられることだけは確かだ。もちろん2年前のようなスーパーチームを再現するためには、もっと個の才能(=カネ)が必要になるだろうけれど……。

<後編に続く>
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