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東本貢司
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東本貢司の「プレミアム・コラム」 夢の行方(1/2)
2004年04月15日
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| アーセナルは中2日での強豪との連戦を無敗で乗り切った【 (C)Getty Images/AFLO 】 |
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■今季最大のハイライト アーセナルの偉業
まず、マンチェスター・ユナイテッドが「王者のプライドの狼煙(のろし)を上げ」、その勢いを駆って「一泡吹かせ」、ついにはチェルシーが「ぎゃふんと言わせる」――こんな筋書きで無敵アーセナルの(一時的にせよ)後退を予測したのが、ずばり当たったからと言って自慢する気はさらさらない。過密日程と実質的に差がない実力を天秤にかければ、誰でも容易に思い描けたはずの、限りなく必然的な可能性だったからである。
そして、「落胆で立ち上がれない状態」のアーセナルが、その直後に“4位”確保に死に物狂いのリバプール、ニューカッスルを迎え撃ち、中2日の連戦を無敗で乗り切ったことこそ何よりも評価され、大きく取り上げられるべき“偉業”なのだ。その精神力、真の底力は、紛れもなく今シーズンのプレミアリーグ最大のハイライトだと断言してはばからない。
また、最大のライバルに意地を示したユナイテッドが、少々気の抜けた危なっかしさの中でも“魔のイースター”を連勝で切り抜けた一方で、最高のタイミングで“鬼門”を打ち破ったチェルシーのその後が、糸が切れかけなほどに尻すぼみな点に、あらためてプレミアの“今”が浮き彫りにされたと言っていいかもしれない。
それにしても気がかりなのは、ここの来ての3強の、目に見えて明らかなパフォーマンス低下である。2強が3強になったテンションも少しは影響していそうだが、シーズンで最も大事なこの時期に、これほど“らしくない”まだるっこしさを感じるのは、この5、6年間で記憶にない。なるほど、実験的にせよ、来シーズンから史上初めて「冬休み」を導入しようという発想もうなずけるというものだ。
■連日飛び交う怪しい“怪情報”
疲労、そこから引き起こされる故障は、チームにとっての最大の敵。預かる監督が最も頭を痛める難問である。さらに、こういう“マイナス・スクランブル状態”のときに限って、怪しげな情報、あるいは“余計な”ニュースが舞い込んでくる。
「ユナイテッドさえ同意すればファン・ニステルローイ放出もあり得る、その行き先はバルセロナだ、ギグスにも触手を伸ばしている……ロイ・キーンがアイルランド代表復帰を決めた……リュングベリがレアル・マドリー入りにそそられている、レジェスがセヴィージャ復帰を熱望……チェルシーはベッカムとロナウジーニョ獲得に大乗り気、エリクソンが代表監督契約延長を決めて落ち着いたかと思えば、今度はカペッロが……?」
こういう、キリのない“煙”(ではないものもあるが)情報を連日のように聞かされていると、ただでさえ腰の軽いメディアすら、内容が今ひとつ物足りない試合続きにいら立っているのかと勘ぐりたくなってしまう。だとしても、確かに来シーズンを見据えたチーム作り、補強課題に関心が強くなる時期だとはいえ、責任不在の怪情報をばらまくこと(とそれを得意げに語ること)が、気力を奮い起こして疲労と戦っているプレーヤーたちの集中力をどれだけ殺ぐことになるか、分かっているのだろうか(そんなネタを、お気楽に、追跡調査も一切せずに、受け売りで流す他国のメディアはもっと罪が深い!)。
ぜひ、そんな手合いに、アーセナル入りが本命だとうわさされるセバスチャン・フレイのエージェントのコメントを、せんじて飲ましてやりたいものだ。彼はこう言ったのである。 「クライアントには相当数のクラブが関心を示している。イングランドからも“3つ”のクラブから問い合わせがある。だが、それらの名前をシーズン終了まで明かすのは控えたい。当該クラブのGKがそれを聞いてどんな気がするか。ましてや、胸突き八丁のこんな時期に……」
<後編に続く>
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・捨てられたベッカム〜ファーガソンはなぜ愛弟子を追放したのか (ジェイソン・トマス著/東本貢司訳) ・ファーガソン監督の誤算 04/03/23(東本貢司) ・ミドゥルズブラ128年目の初戴冠 04/03/02(東本貢司)
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