エスパニョル監督が見た中村俊輔の適性とは? (1/2)
ポチェッティーノ監督インタビュー
2005−06シーズンまで現役選手としてエスパニョルのユニホームに身を包んでいた男は、それから2年半後の09年1月、危機的状況に陥ったチームを救うべく、監督として戻ってきた。マウリシオ・ポチェッティーノ――アルゼンチン出身の若き指揮官は、降格圏に低迷していたエスパニョルを生き返らせた。最後の10試合を8勝1分け1敗という驚異的な成績で終え、10位にまで順位を上げたのだ。
さらなる飛躍を目指し、エスパニョルは中村俊輔(前セルティック)、ベン・サハル(前チェルシー)、ジョアン・ベルドゥ(前デポルティボ)ら新戦力を補強。しかし、新シーズンに向けて始動していた09年8月、エスパニョルを悲劇が襲った。チームの要であり、今季からキャプテンに就任したばかりのダニエル・ハルケが急性心筋梗塞で急逝したのだ。選手たちに動揺が走る中、09−10シーズンが開幕。ポチェッティーノはそこから一歩ずつチームを立て直してきた。
一方、02年に日本を飛び出してから、イタリアとスコットランドでプレーしてきた中村はようやく今季、あこがれのスペインに新天地を求めた。ここまでのリーグ戦8試合で先発は5試合、うちフル出場は2試合にとどまっている。
ハルケの死以来、公式会見以外ではほとんどインタビューを受けることのなかったポチェッティーノに、チームについて、中村について話を聞いた(インタビュー日:10月14日)。
■選手たちには立ち直る時間が必要だった
――今季ここまでのエスパニョルの戦いをどのように見ている?(インタビュー時の第6節を終えた時点で2勝2分け2敗の10位)
今のところは十分許容できる成績だと思っている。昨シーズンは、ほぼ2部降格が決まりかけていたところから奇跡的に巻き返し、10位という素晴らしい結果でフィニッシュすることができた。新シーズン開幕前も、選手たちの精神状態は最高だったんだ。
でも、ダニ・ハルケの死がすべてを変えてしまった。その後、何日もチームでトレーニングをすることができなかったし、選手たちにとっても立ち直る時間が必要だった。チームとしても新たなステージに進まなければならなかったけれど、最初はやはり難しかったね。われわれは一歩ずつ階段を上り、ようやく昨シーズンのレベルにまで回復してきたところだ。そうした事情を考慮しなければならないし、その意味では、今の順位は納得のいくものだと言える。ただ、われわれはもっと上にいけると思っている。
――今シーズンから加入した中村の力について驚きはあったか?
われわれは彼の力を前から知っていたし、だからこそ獲得に動いたんだ。中村をクラブに迎えることができてうれしく思っているし、彼もチームに溶け込んでいる。経験豊富な偉大な選手だから、チームに大きな貢献をしてくれると思っているよ。彼はイタリア(レッジーナ)やセルティックでプレーし、今はスペインにいる。もちろん日本でもプレーしていた。プロフェッショナルでまじめな選手だから獲得できたことを喜んでいる。でも、驚きという表現は適切ではないね。われわれが期待していたことすべてを、彼は証明してくれている。
――エスパニョルの監督として、中村はどのポジションでプレーするのが一番チームのためになると思う?
中村の特徴からすれば、状況にもよるけれど、ストライカーの後ろ、シャドーストライカー、あるいは2人のFWの後ろに位置するトップ下あたりが適した選手ではないかと思う。だが、彼は攻撃的なポジションであればどこでもこなせる。左サイド、右サイド、ボランチでもね。テクニックがあり、ユーティリティーな彼のような選手は、監督としてもありがたい。計算ができるからね。
・途中交代の中村俊輔「デ・ラ・ペーニャと一緒にやりたかった」 (2009/10/26)
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