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渡邉将之
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スポーツナビ
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期待と不安が渦巻くジーコの監督就任(1/2)
2006年07月25日
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■100周年の意味
ジーコは空港でサポーターに出迎えられ、「100周年で、あなたたちに優勝を約束する」と書かれたユニホームを手渡された【 Photo:AFLO 】
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「I Love You ZICO」
ジーコがイスタンブールの空港に降り立ったとき、待ち受けていたフェネルバフチェサポーターは、このように言ってジーコを出迎えた。
ジーコが監督に就任したフェネルバフチェは、トルコで最も多くのサポーターを抱えるクラブである。冒頭の言葉、そしてフェネルバフチェがトルコ最大のクラブであることを考えると、多くのサポーターが熱烈的にジーコを歓迎している姿が思い浮かぶだろう。 だが、実際はそうではなかった。イスタンブール空港に集まったサポーターはわずか10人ほど。歓迎のコールも頼りなく、寂しいものだった。唯一の見どころは「100周年で、あなたたちに優勝を約束する」と書かれたユニホームをジーコに手渡し、そこにサインをさせたことくらいだった。
フェネルバフチェは今シーズン100周年を迎える。当然ながら、2000万人とも3000万人とも言われるフェネルバフチェのサポーターや関係者ら、全員が成功を望んでいる。ここでいう成功とは、国内リーグとカップ戦の2冠、欧州チャンピオンズリーグ(CL)のグループリーグ突破以上の成績、もしくはUEFAカップでの優勝を意味する。そのうち1つでも逃せば、100周年に傷をつけてしまう。今季、クラブを預かる監督には完ぺきな仕事が求められるのだ。
実はフェネルバフチェは、100周年に向けての準備を数年前から行っている。ここ数シーズンで、アレックス(元ブラジル代表)、アネルカ(元フランス代表)、アッピアー(ガーナ代表)ら有名選手を獲得したことは、その一環である。ホームスタジアムも改修され、5万2000人収容の近代的なものとなった。そして、100周年の今季は1億1800万ドル(約135億7000万円)という巨額の予算が組まれているのだ。 こうしたクラブの期待を一身に背負うのが、新監督に就任したジーコである。ジーコ本人も、会見で「重要」「責任」といった言葉を使っていることから、自身の仕事の重要性は理解しているようだ。
■サポーターの反応は?
ジーコの監督就任に対するサポーターの反応はさまざまだ。サポーターサイトのアンケートを見ると、6対4くらいの割合でポジティブな声の方が多い。 しかし、実はこれは珍しい現象である。というのも、トルコでは一般的に新しい監督に対しては、ほとんどの場合、希望を込めてポジティブな声が大多数を占める。ライバルのガラタサライにゲレツ、ベシクタシュにティガナが就任したときには、8割以上の人がポジティブな見方をしていた。これらと比較すると、ジーコ監督就任支持が6割というのは少ない数字なのだ。 サポーターの書き込みを見ても、いつになくネガティブな声が多い。そのうちの大多数を占めるのが、「ジーコで本当に大丈夫なのだろうか?」というもの。中には「なんて残念なことだ。重要な100周年のシーズンに、監督として何ができるか分からないジーコが就任するとは! 間違いなく(前監督)ダウムの方が良い」といったコメントも見られた。
一方、ポジティブな意見としては、やはりジーコがサッカー選手として有名だったことを取り上げているものが多い。ほかには、攻撃サッカーを掲げている点を評価してのものがある。「白いペレ(ジーコの現役時代の愛称)がやってくることは、フェネルバフチェを世界に知らせるためにもいい」「攻撃的で面白いサッカーを見ることができる」「偉大な選手だったから、サッカーをよく知っているはずだ。成功するだろう」という具合である。
ジーコへの支持が低い理由に、クラブが「なぜジーコを選んだのか?」をしっかりと説明していないことも挙げられる。監督就任会見に出席した副会長は、ジーコの選手時代の経歴と、攻撃サッカーを掲げていることを褒めたたえただけだった。 会長や役員はどういう根拠でジーコを監督に選んだのかを説明する必要がある。ただ「攻撃サッカー」「偉大な選手」と言うだけでは、サポーターは半信半疑になるだけだ。そうした不安が、このアンケート結果に表れているといえる。
<続く>
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関連リンク
・「世界で最も大きいダービー」 06/05/06(渡邉将之) ・「若返り」を図るトルコ 06/02/27(渡邉将之)
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