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Jリーグ王者を追い詰めた高校王者(前編)
(天皇杯3回戦 横浜F・マリノスvs市立船橋高校)
2003年12月14日
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横浜M―市船橋高 後半24分、市船橋高・増嶋(左)がシュートを決める=三ツ沢【共同】
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■前半6分で横浜Mが2得点 しかし市船の集中力が目を覚ます
Jリーグ完全制覇の日本チャンピオンに高校サッカーの日本一が挑む一戦。
「日本最強チームに高校生チームがどこまでやれるか?」
12月14日三ツ沢競技場で行われた天皇杯3回戦、横浜F・マリノス対市立船橋高校の一戦は、そんな思いで集まったおよそ8000人の観客の中で始まった。
序盤は力通り市船を圧倒する横浜。4分には右サイドのCKからのこぼれ球を安永が蹴りこんで先制。その2分後にも左サイドからのFKを中央で安永が競り、逆サイドでフリーになった河合が2点目を決めた。
わずか前半6分で2−0で横浜がリードした。
「Jリーグチャンピオン相手に緊張というか、どこかフワフワした状態で試合に入って、いつも絶対に点をやってはいけないと言ってる時間帯に失点してしまった」という市船・石渡監督。また、4分のCKになったプレーがオフサイドの判定を予想した市船選手にとって予想外のジャッジで、心理的にそれを引きずったまま明らかに集中力を欠いた状態の中での失点だった。
この段階でこの試合を見ている多くの人が「これで勝負あり。横浜がこの後何点取れるか? 逆に市船はどれだけそれをしのげるか?」といった思いを抱いて試合を見詰めていたに違いない。
だが、早々の2失点が市船の集中力が目覚めさせたのか、市船の守備が機能し始める。
「この試合は点を取れるかどうかが問題だと考えていたいたが、予想以上に簡単に取れたために、自分たちができることとできないことが分からなくなり、混乱してしまった」(横浜M・岡田監督)
それでも前半は横浜の一方的試合であることには変わらない。シュート本数で15対4横浜有利な流れだったが、市船ディフェンスのふんばりとGK佐藤(優)の好セーブもあって2−0のまま前半を終了した。
■両チームのモチベーション差はいかに
市船はこれまで1回戦で、今季JFL昇格を決めたザスパ草津に、2回戦では大学2位の阪南大学をいずれも1−0で退け、Jリーグチャンピオンへの挑戦権を得た。大阪で行われた阪南大学戦には、守備の中心である増嶋、寺田をコンディション不良のために帯同せず、「(だから)勝てると思っていなかった」(石渡監督)という大学サッカーの強豪チームとの試合を、終盤相手がパワープレーに出るまで一方的な試合を進め、前半14分に取った1点を守って勝利した。
Jリーグチャンピオンとの対戦に、戦前、石渡監督自身「理屈に抜きにして楽しみです。選手たちも楽しんでほしい」と語った。また高校選手権を前にレギュラーメンバーの出場を控えることも予想されたが「みんなで勝ってマリノスとやろうと言って、ここまで戦ってきて、いまさら『けがが怖いからお前は出さない』とは言えませんよ。ともかく、一番ベストのメンバーで行きます」と話をしていた。その言葉通り、コンディション調整中の寺田(結局途中出場)と大学受験と重なった猪俣を除いて、レギュラーメンバーがこの試合のスタートのピッチに立った。
一方、横浜は劇的なJリーグ優勝から2週間。モチベーション、契約などJリーグにとって取り組みづらいこの大会で、今回の横浜もこれに苦労したようだ。岡田監督は「この試合はモチベーションが十分整った選手だけを選んだ」と試合後語っていたが、東アジア選手権に代表選手を出している影響もあり、結局先発メンバーでは、レギュラークラスが5人程度というチーム構成で試合に臨んだ。
<後編に続く>
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