東福岡・藤田ら「未来のジャパン」が目指すもの (1/2)
全国高校ラグビーで輝いた選手たち
■7人制日本代表の藤田「世界で通用する部分を増やしていきたい」
スター候補にも青春時代はある。東福岡高のラグビー部員として最後の全国大会に際し、藤田慶和は「仲間と楽しむ」と繰り返した。
11月、7人制日本代表に史上最年少で選ばれた。オーストラリアセブンスで6試合中5試合に出場した。ボールを片腕で抱えてぐんぐん加速、身体を柔軟にくねらせ守備網をかいくぐる姿に将来性を見出されたのだ。18歳になっても伸び続けているらしい身長は183センチに、体重は入学時の67キロから83キロになっていた。そう。動きの柔軟性を保ったまま、藤田は身体を大きくしていた。来春からは早稲田大に進学するが、将来はニュージーランド、オーストラリア、南アフリカの3カ国のチームによるリーグ戦、「スーパー15」でのプレーを目標としている。
2011年12月30日、大阪は近鉄花園ラグビー場。第91回全国高校ラグビー大会の3日目だった。どんなプレーがしたいか。大会3連覇を狙う東福岡高で、グラウンド最後尾のフルバックを務めるエースは即答した。「仲間と楽しむ気持ちがあれば、やりたいプレーも自然とできると思います」。きっと取材には慣れており、談話は過不足なくまとめられる。味方を思う気持ちを行儀よく語った。
最後は優勝した東福岡高は、シード校として2回戦から登場していた。3回戦まではメンバーを入れ替えつつ圧勝を繰り返し、そこで藤田は合計42分のみの出場で4トライを決めた。強豪校と戦った準々決勝、準決勝、決勝戦でも、エースは4度ゴールラインを駆け抜けた。もっとも相手が強くなれば、複数の選手に取り囲まれもした。大会終了後、本人もそれを課題に挙げた。
「マークはきつかったんですけど、そこではねのけてゲインできる選手になれればと思います。自分の持ち味のスピードは磨かないといけないですし、強さも世界で通用する部分を増やしていきたいです」
厳しいタックルにも倒されたくない。似たようなことを言う選手はほかにもいた。
■「決定力のある選手に」海外志向の強い大型BK・久内
さかのぼって28日、広島の尾道高は、愛知の春日丘高との1回戦を19対19で引き分けた。抽選により、尾道高の久内崇史は2回戦進出を逃した。
卒業後は筑波大学に進むこの人も、藤田と同じく海外志向が強い。8月、7人制の日本代表に準ずる日本選抜として上海セブンスに出た。身長184センチ、体重81キロで、ラン、キックを長所とする。特に「足を前に出す」意識での歩幅の大きな走りで、見る者をひきつける。
春日丘高戦ではチームの全得点に絡んだ。タッチライン際の狭い空間を突破したり、敵陣ゴール前で球を持つ相手を追いかけたりと、好機をつくった。後半22分にはインゴールへ走り込み同点とした。
本人は不満足だと語った。「スピードに乗った状態でも立っていられる」よう、ボディーバランスをさらに良くしたいと感じた。
「今日、一番だめだったのはタックルされて倒れたこと。決定力のある選手になりたいです」
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