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2006世界バレー Yahoo!スポーツ

2006年12月3日

日本は8位 五輪銅ロシアに再び敗戦
決勝ラウンド 7−8位決定戦 ロシア戦

文:田中夕子

  
今大会2度目の対戦となった五輪銅のロシアとの7位決定戦。1セットは奪うも、強豪の前に屈した日本【(C)坂本清】
写真:今大会2度目の対戦となった五輪銅のロシアとの7位決定戦。1セットは奪うも、強豪の前に屈した日本【(C)坂本清】

男子最終日 12月3日(日)- 東京・代々木第一体育館

日本
日本
2   18-25
25-22
18-25
17-25
  2
ロシア
ロシア

ゲームリポート

最終戦、猛然としたプレーでロシアに食らいついた主将・荻野【(C)坂本清】
最終戦、猛然としたプレーでロシアに食らいついた主将・荻野【(C)坂本清】

 日本にとって世界選手権最後の試合となる7位決定戦。世界ランク3位のロシアとの再戦は、3−1でロシアが勝利した。

 強烈なサーブで守備を崩し、高いブロックで仕留める。それがロシアのパターンであることは、前回の対戦で十分分かっていた。しかし、分かっていてもそびえ立つロシアの壁。日本は、第1セットから苦戦を強いられ、序盤はロシアのペースで試合が進む。
 たとえ強豪相手だろうと、これが最終戦。このまま引くわけにはいかない。荻野正二(サントリー)が意地のブロックで、流れを引き寄せようと奮闘する。しかしロシアの高さが容赦なく襲い掛かり、第1セットはロシアが先取する。
 ロシア先行で迎えた第2セット。7−11から山本隆弘(松下電器)の緩急をつけた攻撃や、大黒柱・荻野の2本のブロックなどで日本が逆転。最後も荻野がレフトから放った渾身(こんしん)の一打がロシアのブロックを弾き飛ばし、第2セットは日本が奪取する。
 山本の活躍で第3セットは日本が先行。しかし、流れが突如変わる。日本がつかみかけていた主導権は逆にロシアが握り、悪夢のような8連続失点を喫す。山本の3連続スパイクで追い上げ、6点差まで迫ったが第3セットはロシアに与えてしまう。
 10−10まで繰り返されるサイドアウトの応酬。ここでロシアが拮抗(きっこう)を破り、一歩抜け出す。一度手放したリズムをなかなか取り戻すことができず、徐々に点差が開く。越川優(サントリー)のサービスエースなど、日本も最後まであきらめずに向かう。しかしロシアを捕らえるには至らず、2次ラウンドのリベンジを果たせないまま、日本チームの世界選手権は8位で閉幕した。


ミニコラム

苦しみながら今大会を終えた越川だが、「得たものもたくさんありました」【(C)坂本清】
苦しみながら今大会を終えた越川だが、「得たものもたくさんありました」【(C)坂本清】

 誰もが、若きエースの活躍に期待していた。
 しかし、すべての試合を終えた越川優(サントリー)の表情に笑顔はなかった。

 岡谷工高時代、男子高校生初の全日本メンバーに選ばれた。一年前のワールドグランドチャンピオンズカップでは、荻野正二(サントリー)とともにチームの中核を成した。しかし、今大会での先発は11試合中3試合。越川は今まで経験したことのない形で、初めての世界選手権に臨んでいた。

 最終戦、高さのあるロシアのブロックに対抗するために、植田辰哉監督はパワー重視の石島雄介(堺)ではなく、「スピードと瞬発力に期待した」という理由から越川を起用した。開始早々にダイレクトスパイクを決めるなど、その期待に応えようと懸命にプレーする越川の姿があった。
 しかし、自身でも「サーブレシーブで崩れてしまうから代えられるし、スタートから出られないのだと思う」という今大会で浮き彫りになった課題、そして試練が最終戦でも訪れる。
 第2セット中盤、ロシアのジャンプフローターサーブの返球に苦戦する。攻撃のリズムが崩れ始めたところで、越川から千葉進也(堺)へ。「攻撃面に関しては、今日の越川には満足している。でもあの場面で連続失点につながったレセプションが、まさに今の越川の課題」(植田監督)
 誰よりもその課題を、越川自身が分かっていた。「すぐにアジア大会が始まる。やらなきゃいけないことは見えています」

「今回の大会は戸惑いも多かった。でも、勉強になったこと、得たものもたくさんありました」
 22歳の若き大砲・越川の世界選手権は確かな課題と、今後につながる経験を与え、その幕を閉じた。


■田中夕子/Yuko Tanaka
1976年神奈川県生まれ。日本大学短期大学部生活文化学科卒業。なぜか栄養士免許を有する。神奈川新聞社でのアルバイトを経て、月刊トレーニングジャーナル編集部に勤務。2004年からフリーとしての活動を開始。高校時代に部活に所属したバレーボールを主に、レスリング、バスケットボール、高校野球なども取材。

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