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2006世界バレー Yahoo!スポーツ

2006年11月28日

日本、4強逃す 5-8位決定戦へ 
第2次ラウンド第3戦 セルビア・モンテネグロ戦

文:田中夕子

  
山本のスパイクなどで応戦した日本だが、強豪セルビア・モンテネグロにストレート負け。4強入りはならなかった【(C)坂本清】
写真:山本のスパイクなどで応戦した日本だが、強豪セルビア・モンテネグロにストレート負け。4強入りはならなかった【(C)坂本清】

男子第8日 11月28日(火)- 宮城・仙台市体育館

日本
日本
2   26-28
16-25
21-25
  2
セルビア・モンテネグロ
セルビア・モンテネグロ

次の試合日程:11月29日 ロシア戦


ゲームリポート

サービスエースでセルビア・モンテネグロを追随に貢献した越川だが…【(C)坂本清】
サービスエースでセルビア・モンテネグロを追随に貢献した越川だが…【(C)坂本清】

 前日までにプールE1位を走る、世界ランク4位のセルビア・モンテネグロとの一戦は、3−0でセルビア・モンネグロが勝利した。

 第1セットから、格の違いを見せつけるかのように、セルビア・モンネグロがグルビッチ・ウラジミールのスパイクなどで4連続得点を挙げる。序盤は先行を許した日本だが、石島雄介(堺)、荻野正二(サントリー)、山本隆弘(松下電器)から次々好ブロックが飛び出し、ジワジワとセルビア・モンネグロを追い上げる。ついにジュースに到達し、まず日本がセットポイントをつかむ。しかし最後にミスが相次ぎ、競り合いながらも第1セットはセルビア・モンテネグロが先取した。
 第2セットは一転してセルビア・モンテネグロのペースで試合が進む。サービスエースやブロックなど、セルビア・モンテネグロの高さと組織力の前に苦戦する日本。流れを変えようと、荻野に代えて千葉進也(堺)、石島に代えて越川優(サントリー)、山本に代えて直弘龍治(JT)、朝長孝介(堺)に代えて阿部裕太(東レ)を投入する。越川のサービスエースなどで日本も追随したが、その差を縮めることができず、第2セットもセルビア・モンテネグロが連取する。
 千葉の時間差攻撃、阿部のブロックなどで第3セットは幸先よくスタートを飾る日本。しかしそこから守備の連携が乱れ、逆に連続失点を喫する。石島や斎藤信治(東レ)のブロックで一矢報いるも、日本を上回る多彩な攻撃を見せたセルビア・モンテネグロの前に屈し、ストレート負けを喫した。


ミニコラム

「100点を付けられる試合はまだない」と言う阿部。リベンジの機会はまだ残されている【(C)坂本清】
「100点を付けられる試合はまだない」と言う阿部。リベンジの機会はまだ残されている【(C)坂本清】

 11日前の開幕戦、司令塔・阿部裕太(東レ)はスターティングメンバーとしてコートに立っていた。1枚ブロックも決め、「途中までは完ぺきの出来だった」。初戦を振り返るその表情には、明るさと笑顔があった。
 しかし、それから阿部の戦いは苦戦を強いられている。セッターのスターティングメンバーは、高さを武器にする阿部よりも、堅実なトス回しを武器とする朝長孝介(堺)に譲ることが増えた。 それでも、「こういう機会もプラスになるし、いい勉強になる」
 阿部はまた、少し笑顔を見せた。

 チャンスは、第1セット早々に訪れた。レセプション(=サーブカット、サーブレシーブ)が乱れ、なかなかコンビを組むことができない。2−6と4点リードされた場面で、植田辰哉監督は先発の朝長から阿部に切り替えた。
「いつものテンポでゲームができていなかった。攻撃リズムを戻すことを第一に考えて、コートに向かいました」(阿部)
 この大会を通して、高いスパイク決定本数を記録している山本隆弘(松下電器)にボールを集めることで、本来の動きや流れを引き寄せようと務めた。期待に応えるかのように、山本はバックアタックを決め、少しずつチームが通常のリズムを取り戻し始める。阿部自身も、トス回しだけでなくブロックやディグ(=スパイクレシーブ)でも奮闘した。
 しかし緩急をつけたサーブで揺さぶるセルビア・モンテネグロの前に、レセプションが立て直せず、ミドル線が使えない。サイドへのブロックが厚みを増し、アタッカーへの負担が増していく。「もっとクイック、時間差を積極的に使っていけばよかった」。競り合いながら手にすることのできなかった第1セットを阿部はそう振り返った。

 大会に臨むにあたり、掲げていたことがある。
「勝敗ももちろん大切だけれど、世界選手権だから特別にとらえるのではなく、自分を高めることができる大会にしたい。そうでなければ、ここにいる意味はないと思う」
 本来描いたような仕事はできていない。「100点を付けられる試合は、まだまだない」。初戦のような笑顔ではなく、表情にも険しさが目だつ。「自分たちのバレーを見失わずに、自分たちから点を取りにいくバレーができればいいと思う」
 残り3試合。阿部のリベンジの機会もまだまだ残されている。


■田中夕子/Yuko Tanaka
1976年神奈川県生まれ。日本大学短期大学部生活文化学科卒業。なぜか栄養士免許を有する。神奈川新聞社でのアルバイトを経て、月刊トレーニングジャーナル編集部に勤務。2004年からフリーとしての活動を開始。高校時代に部活に所属したバレーボールを主に、レスリング、バスケットボール、高校野球なども取材。

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