コラム

バレー全日本男子、勝利のキーワードは「迷いの払拭」(2/2)
小林敦の五輪最終予選解説(1)

2008年06月02日
小林敦


<図2>イラン戦先発メンバー

<図2>イラン戦先発メンバー 【 スポーツナビ 】

■日本スタイルの模索


 図2は、6月1日イラン戦のスターティングメンバーです(イラン先発は序盤に交代のため、選手名を併記)。

 この試合では、越川選手、石島選手にレセプションを分担させることによって、本来この2人が出場する際のチームスタイル、攻撃的WS2枚のスタイル(超攻撃的布陣)を作り上げたのだと思います。レセプションを分担した彼らのスパイク決定率は、越川62.50%、石島48.15%と高い決定率を残し、チームもセットカウント3−1で勝利しました。この試合は日本の理想とするチームスタイルで戦い、そして結果が出た試合と言えるのではないでしょうか。

 この2戦を振り返ってみますと、開幕前に提唱した勝敗の鍵を握る2枚のサイドアタッカーの活躍について、再度その考えを確認することができました。イタリア戦では越川選手、山本隆弘選手の活躍、イラン戦では、越川選手、石島選手の活躍により勝利に近づきました。

 越川選手は非常に良い状態がキープできているようです。山本選手も安定的に力を発揮しています。石島選手は守備的なWSとしての可能性も秘めていることを証明してくれました。もともと攻撃力のある選手ですからいろいろなチームスタイルを構築することが可能となります。


アジア勢との連戦に臨む植田ジャパン

アジア勢との連戦に臨む植田ジャパン 【 坂本清 】

 中日をはさみアジア代表国(韓国・タイ)との2連戦が始まります。現在の勝敗、状態から判断すると数字上は韓国・タイの連戦は1勝1敗でも問題ありません。ただしオーストラリアだけには負けてはいけません。ですから、この2戦の戦い方としては、6日(金)のオーストラリア戦を見据える必要がありそうです。6日(金)に最高の布陣、最高のコンディションで臨めるように、越川選手、山本選手の軸は代えず、石島選手の起用法をコントロールしながら、2戦を戦い抜くことが求められるのではないでしょうか。

<了>

※次回は6月5日(木)掲載予定。


アテネ五輪最終予選では全日本男子主将を務めた小林敦氏

アテネ五輪最終予選では全日本男子主将を務めた小林敦氏 【 写真提供/小林敦 】

小林敦/Atsushi Kobayashi
深谷高校、筑波大学を卒業後、東レアローズへ入部。2000年5月〜05年5月までキャプテンを務め、05年3月にVリーグ初制覇。また、04年のアテネ五輪最終予選では全日本男子のキャプテンも務めた。06年5月の第55回黒鷲旗優勝を最後に現役引退。現在は東レアローズコーチ。
バレーボールに関する持論を展開!小林敦ブログ「排球参謀」(スポーツナビ+)

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