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コラム 日程・結果

北島、手に入れた金メダルと確かな一歩(1/2)
競泳 男子200m平泳ぎ決勝

2007年03月31日
(折山淑美)

ハードな試合日程の疲れで、表彰台の上で立ちくらみをしたという北島。それでも北京に向けて大きな一歩を踏み出した
ハードな試合日程の疲れで、表彰台の上で立ちくらみをしたという北島。それでも北京に向けて大きな一歩を踏み出した【 (C)Getty Images/AFLO 】

■高まる期待

 3月29日、男子200m平泳ぎ準決勝の終了後、北島康介(日本コカ・コーラ)を指導する平井伯昌コーチが言った。
「今の泳ぎなら、世界記録(2分8秒50)と日本記録(2分9秒42)の中間のタイムくらいは出ると思うんですよ」
 これまで事あるごとに口にしていた北島の理想の泳ぎ。初めて世界新記録を出した2002年アジア大会の泳ぎを、とうとう超えることができたという手応えがあったからだ。
「あの時はひじが痛かったこともあるけど、体もまだ細かったし……。その時に比べると今は力強くなっていて、スピードが比べ物にならないくらいついているんですよ。02年は150mを1分36秒0くらいで入っているけど、今日の準決勝は1分35秒11でしたから」

 この日の準決勝、競泳初日から100mと50mを6本、そして午前中には200m予選を泳いだ疲労がたまりきっていた。そのためレースでは自然に泳ぐことを心がけ、最後の50mも17ストロークに止めて追い込むことは抑えた。その区間のラップタイムは35秒19。ゴールタイムは2分10秒30だった。
 北島が日本記録を出した03年世界選手権を振り返ってみれば、150mの通過は1分35秒76。その時は最後の50mを33秒67で泳ぎ、2分9秒42の記録を出している。その時と同じ上がりタイムを今回の準決勝のペースに重ねるなら、単純計算で2分8秒78の記録を出せることになるのだ。ライバルのブレンダン・ハンセン(米国)は体調を崩したという理由で200mを欠場していた。勝って当たり前のレースの新たなライバルは記録になる。期待は高まった。


■6日間で9レースの疲労と力み

 30日の決勝は思惑通りにはならなかった。ブザーの音に反応して飛び込んだ北島の動きは、いつもより力強く反応しているように見えた。だが、その動きが彼の泳ぎを不自然なものにしていた。
 準決勝を上回る28秒82で50mを折り返した北島だが、100m通過は逆に0秒11遅い1分1秒87。150mも1分35秒29とタイムを落とした。ラスト50mは準決勝より速い34秒51で泳いで03年以来2大会ぶりの世界選手権優勝を果たしたものの、記録は2分9秒80と自身の持つ日本記録にも届かない結果だった。

 開口一番「難しいですね」と口にした北島は「水に入った瞬間に力んでると感じましたよ」と苦笑いをした。
「予選も準決勝も良かったから、決勝でももっと楽に入れていたら良かったと思うんですけど……。思ったより体がしんどかった」
 6日間で9レース泳いだ疲労は激しく、表彰台の上では立ちくらみがして視点が定まらないような状態だった。

<2/2へ続く>

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