sportsnavi.com
ジャンルタブ
  トップページ > その他 > 世界フィギュア2007
世界フィギュアスケート選手権2007 Yahoo!スポーツ

フィギュア強国ニッポンの土台が揺らぐ?(1/2)
爆発的ブームの中で何をすべきか

2007年04月02日
辛仁夏
世界選手権で初出場初制覇を狙った浅田。結果は銀メダルだったが、しっかりと実力を見せ付けた
世界選手権で初出場初制覇を狙った浅田。結果は銀メダルだったが、しっかりと実力を見せ付けた【 Photo by 水谷勇司 】

■“07年に世界大会招致”の理由

 女子が金・銀、男子は銀とメダル3個を手にした日本勢の活躍が光り、会場の東京体育館にも大勢の観客が集まったフィギュアスケートの世界選手権が、3月25日に閉幕した。日本開催は2002年長野大会以来5年ぶり5度目で、首都圏の東京開催は実に22年ぶりのことだった。

 そんな今回の世界選手権は、荒川静香が金メダルに輝いたトリノ冬季五輪以前に日本での開催が決まっていた。では、どうして日本スケート連盟は、五輪の翌シーズンである今年の世界選手権を日本に引っ張ってきたのだろうか。前フィギュア強化部長がまだその職に就いていたときに、こんなことを話していたのを覚えている。
「07年の世界選手権は、年齢制限で06年の五輪も世界選手権も出られない浅田真央(現:中京大中京高)が初めて出場できる大会。日本で開催する大会でデビューできることは大きな意味を持つし、そのために育ててきた選手だから」
 この言葉を深く読むと、今回の世界選手権で浅田がメダルを獲得できる可能性が高いことを予測していたことが分かる。五輪シーズンにグランプリ(GP)シリーズ大会のシニアデビューを飾らせ、その翌シーズンの国際大会で“バンクーバー冬季五輪の星”である浅田を、次の五輪金メダル候補として世界デビューさせるというシナリオがすでに出来上がっていたというわけだ。

 結果はご存知の通り、浅田は首位とわずかな差で銀メダルを獲得した。周囲の期待とは裏腹に意外な結末となったが、収まるとこに収まった結果と言えないだろうか。脚本にはおそらく浅田の金メダルが描かれていたと思うが、女子の金メダルは浅田の先輩である安藤美姫(トヨタ自動車)がさらったからだ。安藤は“トリノ冬季五輪の星”として期待されながら、実力を発揮できずに自滅して15位。その悔しい思いと苦い経験を糧に今季を迎えていた。話題が集中した16歳のそばで虎視眈々(こしたんたん)と狙っていた19歳は、面目を保つように世界女王の称号を手に入れ、失いかけていた人気スケーターとしての存在を取り戻すことができた。今回の結果は、切磋琢磨して強くなってきた日本女子陣の今後に期待を持たせるものになったに違いない。

■テレビ視聴率50%超の注目

 トリノ冬季五輪以後、フィギュアスケートの人気は高まる一方だ。そんな中で、世界選手権の優勝候補に挙げられた才色兼備の浅田と安藤、メダル争いの一角を占めると期待された高橋大輔と織田信成(ともに関西大)など、“史上最強メンバー”で構成された日本代表に注目が集まったことは至極、当然のことだった。
 特に浅田と安藤の2人が絡んだ激しいメダル争いが展開された24日の女子フリーでは、巷間(こうかん)の大きな関心を呼んだようだ。このほど発表された24日の世界フィギュア平均視聴率が関東地区で38.1%という今年最高の数字が出たほか、関東地区の瞬間最高が50.8%(午後10時46分)と驚異的な数字をたたき出したという。フジテレビによると安藤が金メダルを決めた瞬間の放送で記録したとか。また、出場した女子3選手の出身地である名古屋地区では43.0%に上った。

 これらの数字がいかに記録的なものかを知るには、同日夜に行われたスポーツイベントと比較すれば早いだろう。午後7時からのプロボクシングの亀田興毅対エベラルド・モラレス戦は平均16.2%、午後7時23分からのサッカーの日本対ペルー戦が平均13.7%、午後9時半からの世界水泳は平均7.9%を記録するなど、世界フィギュアの高視聴率には遠く及ばなかった。ましてや瞬間最高視聴率とはいえ50%というのは、単純に計算すれば2人に1人が女子フリーの結果を見たことになる。それだけ、いまの日本でフィギュアスケートは注目の的なのだ。

<2/2へ続く>

◆前後のページ |

トピックス一覧


 



Copyright (c) 2012 Y's Sports Inc. All Rights Reserved.