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スポーツナビ
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トリノ五輪へ 確かな自信の理由 (1/3)
上村愛子インタビュー
2005年11月09日
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| 【 スポーツナビ 】 |
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3月20日、フリースタイルスキーの世界選手権デュアルモーグルで、自身2つ目となる銅メダルを獲得し、早々とトリノ五輪代表に内定した上村愛子。18歳で立った初めての舞台から8年、女子モーグル界のエースとして3度目となる五輪に挑む上村はこの冬、どのような気持ちでスタート地点に立つのだろうか。海外での合宿を経て、いよいよ五輪シーズンに臨む上村に、現在の心境を聞いた。
上村「3Dは100パーセントに持っていける」
【 (株)スポーツビズ 】
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今年のオフ、上村は先シーズンからやってきた3D「7o(セブン・オー:コルクをねじって抜くような動きをするエア。体の軸を倒し、空中で横に2回転する)」に加え、意欲的に新エア「720(セブンツー)」の習得に励んだ。これは横に2回転する難易度の高い技。ウォータージャンプでは感覚をつかんでも、実際に雪上での挑戦は簡単なものではなかった。最終的には、五輪での挑戦は断念する。
――カナダの合宿ではセブンツーを初めて雪上で行いましたが、感触はいかがでしたか
3回しかやっていないのですが、1、2本目成功して、3回目で失敗して転んでやめました。ケガはそんなにひどくなかったんですが、精神的に良くなかったですね。これをこのまま続けていって、五輪でそこそこの自信しか持てない方が、自分としては絶対に嫌だったので。だったらいらないものは捨てようと。い〜らないって。そこそこの成功率で五輪で出すものじゃないと思うんです。ギャンブルしても意味がないし。そういう人でもない。今は自分がすごく分かって、これから先もまだまだあって、五輪でギャンブルして楽しめればいいやと思える人はやってみればいいですけど、自分は確実にいきたい。ギャンブルに失敗していいやと思える状態じゃなく、絶対にやらないといけないと思っているので、成功しないと嫌なんです。
――気持ちの部分では、セブンツーをやめて、ここまでいい感じで保てているということでしょうか
ギリギリですね。セブンツーの話になると、「あったら良かったな」という悩みも実際はあって、忘れたいんです。やっていたら良かったかもしれないんですが、今は自分にはできなかったと思うし。それにこだわっていると、自分が今やらないといけないことも分からなくなってしまう。セブンツーってやっていない技のことを考えるよりも、今やっている技のことを考えないと先に進まないですから。3Dは成功していますけど、それを五輪のエアで100パーセント決めてすごい点の出るものにするには、3Dもやらなきゃいけないんですよ、絶対に。人から見たら、全然いいじゃんって思うのかもしれないけど、自分の中では百発百中というわけではないから、まだ練習をすごくしないといけない技です。セブンツーと3Dをやったとしたら、難易度点は付くけど、成功したかしないかと言われてそこそこだったら、3Dをすごくきれいに決めた方が得点は出ると思います。
――3Dの現在の完成度は?
セブンツーとかを考えなければ、五輪では絶対に100パーセントに持っていけます。でも、やらなきゃいけないことが2つ3つになってくると、どこか絶対にできなくなりますよね。自分は3Dを絶対にやらないといけないし、ターンももっときれいに滑れないといけない。新しい技を入れなくても、今でもやることはいっぱいあるんです。そこにセブンツーという本当に難しい技を入れてしまうとオーバーなんです。今やっているものの状態が100で、何をやってもつまらなくて、飽きちゃうくらいうまかったら新しい技をやった方がいいんですけど、今はまだギャンブルしたくないなという気持ちもあるし、今のこの状態で3Dを練習させてもらえれば100パーセント、絶対にできますね。
栄養面の管理も万全に
日清オイリオグループと8月から1年間の個人スポンサー契約を結んだ上村愛子【 Photo by 岩本勝暁 】
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上村は先に、全日本合宿以外での活動をサポートするために、専属の「team−aiko」を結成。インターネット関連大手エキサイトやスポーツ用品大手アルペンなどがスポンサーとなり、専属トレーナーによるケアや、資金面の支援を受けている。さらに上村は、食用油などを扱う日清オイリオグループと8月から1年間の個人スポンサー契約を結んだ。同社は「team−aiko」や専属の栄養士と協力し、上村に対し、食事メニューの提案など、食生活の面からのサポートをする。トリノに向けての準備は着々と整ってきた。
――エアの難易度も上がって、ケガも怖いですね。体のケアには気を使ってると思いますが
体も大事ですが、自分は気持ちがしっかりとしていれば、ケガはしません。気持ちが上がっていると体も調子がいいんですよ。セブンツーで悩んでいるときの方がストレッチをさぼっちゃったりとか、走ることとかすべてが嫌になるんです。自分は気持ちが一番大事だと思っています。気持ちが乗っていればトレーニングもしっかりできるし、身に付くんです。腕立て伏せをやるときに、同じ10回でも、嫌だなと思いながらやるのと、(筋肉を)絶対に付けてやろうと思ってやるとのでは、絶対に付き方が違う。厳しい中でも、その厳しさを楽しいと思えればすごくいいし、ちゃんとこなせる。1週間オフがなくても全然できちゃうし、筋肉痛にもならないんですよ。やる気がないと筋肉痛になって、翌日起きるのが嫌な状態になります。ただ自分じゃできないところは、栄養士の橋本(玲子)さんだったり、トレーナーさんにメニューを作ってもらったり、体を見てもらったり、プロにお任せという感じです。自分は自分のやらなきゃいけないこと、気持ちをしっかりと持つことだけをやろうと思っています。
――専属の栄養士さんからのバックアップで、自分にとって大きかった部分は何ですか
自分が1週間何を食べていたのかを事前に送って、それについてアドバイスを受けます。何が足りないとか、これはダメだとか。自分で全部しっかりと管理をできるようになったらいいですね。自分で反省したり、今後どうしようかというのができるんだったら心配なかったと思うんですけど、自分はあんまり反省をしないタイプなので。何もアドバイスをもらわない状態だと、ちょっと(食べる)量が少ない状態だったりするので、ちゃんとアドバイスをもらえるのはすごくありがたいです。自分の栄養の取り方についても、ムリをしないでいいよと言ってくれる先生なんです。量を増やすことに関しても1食の量を増やすのではなく、食べる回数を増やすとか、ムリせず自分に合わせてメニューを考えてくれます。
――これまでメニューは自分で考えていたんですか?
実際には、栄養面をしっかりと考えて、というのはやったことがないですね。体重と体脂肪率ぐらいです。自分の動きやすい体重や、体脂肪率はこれくらいはないとダメとか、そういうのを気にしながら食事を変えたりしましたが、全部自己流だったので、栄養が偏ったりだとか、筋肉がうまく付かないとか、栄養面は全然ダメだったと思います。親が作って出してくれれば、ちゃんと食べられるのですが、自分だけだと、ご飯やお肉を取らず、野菜ばかりのメニューになってしまったり。そういうやり方はやはり良くないですね。嫌いな食べ物は何もないのですが、その日の体調や胃の調子によってお肉を食べたくないという日もあったりします。ムリをして食事をするのは苦手ですが、アレンジして食べられるようなメニューを教えてくれたりとか、とっても分かりやすいのでありがたいです。
<続く>
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