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中尾義理
スポーツナビ

市民ランナー・川内は4位「レースが一番の練習」=大阪マラソン (1/2)
大阪、神戸、京都……今後も広がる市民マラソンの波

2011年10月31日(月)
市民ランナー川内は自己3番目の記録で日本人トップの4位に入った
市民ランナー川内は自己3番目の記録で日本人トップの4位に入った【photo by 原田亮太】

 第1回大阪マラソンは30日、大阪城公園前をスタートし、湾岸エリアのインテックス大阪前をフィニッシュする日本陸連公認コースで行われ、男子はエリジャ・サング(ケニア)が2時間12分43秒で、女子はリディア・シモン(ルーマニア)が2時間32分48秒でそれぞれ初代の栄冠に輝いた。
 日本人では2時間14分31秒で男子4位の川内優輝(埼玉県庁)、2時間33分36秒で女子2位の嶋原清子(セカンドウインドAC)が最高だった。

 フルマラソンには2万7134人が出場。男子2時間10分以内、女子2時間30分以内の記録を持つトップ選手と多くの市民ランナーが、御堂筋や通天閣など大阪の名所を巡るコースを疾走した。

■公務員ランナー・川内は自己3番目のタイムで4位

 男子の注目は川内。埼玉県職員として働きながら、今年2月の東京マラソンで2時間8分37秒をマーク。今夏の世界選手権の代表となり、異色のランナーが外国人招待選手と互角、あるいはそれ以上の走りを演じるのではと期待されたのは記憶に新しい。

 スタートは午前9時。先頭集団は5キロ(15分39秒)で早くも外国人招待選手と川内ら6人に。中間点通過は1時間6分25秒。25キロから少しペースが上がり、30キロでは先頭争いが川内ら4人に絞られた。

 真っ先に仕掛けたのはサング。32キロを過ぎて飛び出し、35キロまでの5キロを15分12秒でカバーした。アリクセイ・ソロコフ(ロシア)や川内が追うが、サングの独走態勢となり、37キロ〜38キロの1キロ間に約15メートルの高低差が待ち受ける南港大橋を前にレースを決着させた。川内も踏ん張ったが、外国人招待選手に3位までを占められ、4位に川内、5位に大中健嗣(NTT西日本)が続いた。川内は敗れたものの、「世界選手権よりいいタイムですし、8度のマラソンで3番目にいい記録」と前向きにとらえた。

■福岡、東京にも出場予定の川内「市民ランナーなので」

「タイムはほぼ想定通り」と記録には納得する川内だが、「32キロで外国人がペースアップしたとき、余裕がありませんでした。その点であまりいいレース内容ではなかったなと思います」と反省を見せる。ただ前半のスローペースの中、位置取りを気にしたり、給水ポイントでスピードを上げたりと、東京マラソンや世界選手権でやろうにもできなかった実験を試みることができた。「これまで給水で揺さぶられたこともあったので、いつもより積極的に動けた。今回はいい勉強になりました」と話したあたり、また経験値を上げたようだ。

 加えて、フィニッシュ後に1時間以上も医務テントで過ごしたのも川内らしい。「医務の方々にお世話にならないような選手になりたいのですが、まだ私はそうなるくらい走らないと戦えない」と苦笑する。

 世界選手権から56日後の大阪。次に予定するロンドン五輪代表選考会の福岡国際マラソン(12月4日)は大阪から35日後。来年2月26日の東京マラソンも「出るのは間違いないと思います」と出場を明言する。マラソンを走るには間隔が短いのではという声は川内にも届いているが、「私は市民ランナーなので。実業団なら練習で追い込めるかもしれませんが、私はレースを利用して練習以上に追い込みます。レースが一番の練習」と信念を崩さない。どうすれば速く走れるか。どんな鍛え方が有効か。「市民ランナー」と言えど、「エンジョイするためのマラソン」を超越した形を川内は持っている。

 5位の大中は、35キロ地点で川内と17秒差だったが、終盤粘ってフィニッシュでは川内と5秒差。自己記録を47秒更新する2時間14分36秒をマークした。「22キロあたりから足が気になり始め、早く離れすぎてしまいました。最低限の走りはできたかなという感じです」と自分に及第点をつけながらも、「2時間12分台を出さないと次のステップに進めない」。今回が4度目のマラソンという28歳。脂が乗ってくるのは、これからだ。

 <続く>


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