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オツオリ、マヤカら、“最強外国人ランナー”を紹介=箱根駅伝
最強外国人・ベスト3

2009年12月21日(月)

 東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の歴史の中で、初めて外国人留学生が登場したのが1989年の65回大会。その後20年間、4校から12人の留学生ランナーが箱根路を走った。今回は、強烈な走力でレースをひっくり返し、チームの上位入賞の立役者となった“最強外国人”ランナーを紹介していきたい。

<最強外国人・ベスト3>
1位:ジョセフ・オツオリ(山梨学院大卒)
2位:ステファン・マヤカ(山梨学院大卒)
3位:メクボ・モグス(山梨学院大卒)、ギタウ・ダニエル(日大)

■留学生ランナーの先駆者・山梨学院大のオツオリ

初の外国人留学生となった山梨学院大のオツオリ。箱根ファンは、その速さに衝撃を受けた
初の外国人留学生となった山梨学院大のオツオリ。箱根ファンは、その速さに衝撃を受けた【Photo:山田真市/アフロスポーツ】

 初の外国人ランナーとなったのは、“花の2区”を激走し、7人抜きの区間賞で華々しいデビューを飾った山梨学院大のジョセフ・オツオリだ。当時はまだ地方の新興校だった山梨学院大が、3度目の出場となる89年に伝統校と渡り合うために考え出された“作戦”が外国人留学生の起用だった。その最初の選手がオツオリで、山梨学院大は15チーム中7位という成績を収めた。

 オツオリのチームに対する貢献は、本番での走りだけではない。練習に対するまじめな姿勢も日本人選手に大きな影響を与え、チーム力の向上も見られた。その結果が、翌年の66回大会で4位、翌67回大会で2位と、着実に順位を上げることにつながったのだ。オツオリ自身も3年連続で2区の区間賞を獲得し、留学生ランナーの強さを証明。そして迎えた92年の68回大会、最高学年となったオツオリは、左ひざじん帯損傷のけがを負っていた。しかし、必死の走りを見せ、順大の本川一美(現・小森コーポレーションコーチ)に次ぐ区間2位の記録でたすきをつなぎ、チームの総合優勝に貢献した。

 卒業後のオツオリは実業団に入ったが、度重なるけがで現役を引退。その後は指導者として指導に当たっていたが、2006年8月、ケニアで交通事故に合い37歳の若さで急逝した。

■山梨学院大の連覇に貢献したマヤカ

 オツオリの後を継ぐように活躍したのがステファン・マヤカだ。90年に山梨学院大附高の交換留学生として日本に来日。その後、山梨学院大に進学すると、1年時の69回大会(93年)から、エースが集まる2区を担当。その年、惜しくも早大に敗れ連覇とはならなかったが、マヤカ自身は区間賞を獲得する走りを見せた。

 そして翌年、当時の区間タイ記録となる1時間7分34秒で走り、チームは優勝。往路、復路を制する完全優勝を果たした。
 71回大会(95年)でも2区を任されたマヤカは首位でたすきを3区につないだが、早大の渡辺康幸(現・早大駅伝監督)がマヤカの記録を32秒上回る1時間6分48秒で走り、往路優勝を奪われた。しかしチームは、6区、7区で区間賞を獲得し、逆転で総合優勝を飾り連覇を達成した。最後の大会となった72回大会では、山梨学院大が4区で棄権という結果に終わり、3連覇は果たせなかった。

 現在マヤカは日本国籍を取得し、指導者として活動。群馬県にある創造学園大学の陸上競技部監督として、もう一度箱根の舞台を目指している。

■2年連続区間新のモグス、ごぼう抜き記録を塗り替えたダニエル

前回大会で、20人抜きを見せて“ごぼう抜き”記録を更新した日大のダニエル。最終学年となる今大会でも快走が期待される
前回大会で、20人抜きを見せて“ごぼう抜き”記録を更新した日大のダニエル。最終学年となる今大会でも快走が期待される【写真/陸上競技マガジン】

 オツオリ、マヤカが印象に残る選手であれば、2009年の85回大会に出場した2人の留学生ランナーは、その偉大な記録も箱根の歴史に刻まれるものとなった。その1人が山梨学院大のメクボ・モグスだ。
 モグスは1年時から2区で区間賞を奪う活躍を見せる。2年時の83回大会では、11位でたすきを受けると一気に2位まで順位を上げる。しかし、後半に失速してしまい、結局6位まで順位を落とした。
 リベンジに燃えた08年の84回大会、7位でたすきを受けると前の選手を次々と抜きトップに。最後まで先頭を守り、1時間6分23秒の区間新記録を達成。また最高学年となった85回大会でも、4位からあっという間にトップに立つと、そのまま独走。区間記録をさらに19秒縮める1時間6分4秒で走り、瀬古利彦(現・ヱスビー食品スポーツ推進局長)以来となる29年ぶりの2区での連続区間新記録を樹立した。

 モグスとともに同じ2区で“ごぼう抜き”記録を更新したのが、日大のギタウ・ダニエル(ケニア)だ。ダニエルは、83回大会の3区で箱根デビュー。このときは中大の上野裕一郎(現・ヱスビー食品)に継ぐ区間2位となったが、2年時からは“花の2区”を担当し、15人抜きを達成。記念大会のため通常より3校多い23チームによるレースとなった前回の85回大会では、22位でたすきを受けると、怒とうの20人抜きを達成した。
 最高学年で迎える今大会では、“最強外国人ランナー”を証明する走りを見せてくれるに違いない。

 <了>

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写真
箱根駅伝で2年連続優勝を果たした東洋大。しかし、東洋大の強さの秘訣は柏原だけではなかった【日本スポーツプレス協会代表撮影/アフロ】
箱根駅伝で2年連続優勝を果たした東洋大。しかし、東洋大の強さの秘訣は柏原だけではなかった【日本スポーツプレス協会代表撮影/アフロ】

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