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■試合経過
K−1史上初の日本人王者が誕生した。3度目の対戦にして魔裟斗がクラウスにリベンジ! 「世界で一番強い男になれてよかった」とマイクアピールするとセコンドの祝福に涙をぬぐった。
ディフェンディングチャンピオン・クラウスが先に入場。黒のサングラスにシャドーを見せながら軽快にリングイン。対する魔裟斗はトランクス1枚で入場。すでに臨戦体勢。悲願の優勝に向け、「あとひとつ」と自らに言い聞かせるように決勝のリングに向かう。クラウスvs魔裟斗、3度目の対戦。過去は1勝1分とクラウスに分がある。
1R 左ローからスタートした魔裟斗。クラウスは前蹴りで突き放し、左右の大きなフックをスピーディーに打ち込んでいく。魔裟斗は再び左ローを放つが、クラウスは素早いワンツーから左! さらに強烈な左ボディーブローを叩き込んでいく。やや押され気味の魔裟斗は、距離を置き、右ローの3連打で応戦。クラウスの左ミドルにすかさず左ストレートを合わせていく。
2R 魔裟斗の右に左カウンターを決めるクラウス。魔裟斗もすぐに右を返すと、踏み込んでのローで応戦。両者ともここまで2試合を戦ってきたとは思えない、パワフルな動きを見せる。クラウスは徹底したボクシング。素早いワンツーから左をヒットさせるが、魔裟斗はそれを押し戻し、左ボディーブロー。クラウスがバランスを崩す場面が見られる。
徐々に魔裟斗のパンチが当たり始めた中盤。クラウスのパンチに目が慣れた魔裟斗は、狙い済ました左ボディーブローを決めると、さらに左のダブルは相打ちに! さらに突破口となる左右のローでクラススのバランスを崩すと、クラウスが右を打ちにきたところに返しの左フック一閃! これが見事にクラウスのあごを打ち抜き、ダウン! クラウスはカウント10でようやく立ち上がったが、時遅し。ついに魔裟斗がリベンジに成功。悲願の優勝を果たすとともに、K−1史上初の日本人王者に輝いた。
■魔裟斗 リング上コメント
このK−1MAXが始まって、昨年の世界大会で負けて、オレの中ではまだ終わっていなくて、その続きができて、リベンジができました……。やっと世界一になることができました。良かったです。ありがとうございました。
■コメント

■魔裟斗 「勝って泣いたのは初めて」
――世界一になった実感は
実感はあんまりないです。多分これからじゃないですか。世界一になったことより、プレッシャーとか練習の日々から解放されたことの方が嬉しい。でも、勝って泣いたのは初めて。
――最後は得意の左フックでしたが
ボクシングのトレーナーから(教えてもらって)、相手が打ってから返す練習をしていたんですよ。
――ボクシングの練習をずいぶんしてきたようですが、攻撃と防御どっちに成果がありましたか
両方です。クラウスのパンチも前より全然見えたし、強いけど前より痛くなかった。パンチを殺せるようになったのかなと。クラウスに最初はローで行こうと思っていたけど、ローで行ったら負けるなと思ったので、パンチで行けるんじゃないかなと思ったので行ってみた。
――クラウス選手に初勝利ですが
そうですね。最高の形でリベンジができた。
――1回戦のダメージは後に響きましたか
1回戦はダメージというより、ものすごく疲れました。あと、1回戦は首が痛かった。ちょっと前でパンチを受ける練習をしていて、ちょっと前だから、あごじゃなくて首が痛い。練習の成果が出ている。
――1回戦から相手の印象をお願いします
1回戦はパンチで行こうと思ったけど、パンチが当たる気がしなかったので、パンチじゃなくて、キックやひざで行った。パンチだとカウンターをもらいそうな気がしたので。
2回戦はムエタイの選手だから、ひざ蹴りに付き合わないで、体力消耗しちゃうから、パンチで行く。首相撲とか、組んできたら突き放す。なるべくスタミナロスすることは付き合わない。
決勝は今言ったとおり、ローで行ったらやばいと思ったし、相手のパンチも結構見えたから、行けるという自信ができたんで、練習どおり、相手のパンチをブロックして。
――1回戦でボディーにパンチを結構もらっていたようですが
効いてないけど、1回戦終わって、トイレに行ったら血尿でした。
――当初は「KOは狙っていない」と言っていましたが
狙っていたわけじゃないけど、ボクシングのトレーナーに「パンチが前より強くなった」って言われて、当たったらKOになった。
――プレッシャーとかあったと思いますが、苦しかった場面は
苦しかったのは1カ月過ぎた辺り。体がきつくなると、精神的にもきつくなる。「こんな生活やだな」と思ったりもした。今回はボクシングのトレーナーとか、(新日本キックの)伊原会長、皆に言われたけど「オーバーワークしすぎ」って。不安なんだけど、練習を減らすこともやった。つらいときは練習を休んだりした。「練習休むのも練習だ」と言われました。
――自分自身が進化したという手応えは
今日になるまで、どれだけ強くなっているかって「?」マークがあったけど、この結果で、オレって強くなっているなと。
――計量ではちょうどリミットだったそうですが
1週間ぐらい前から練習終わって500グラムオーバーぐらいだったけど、前日も普通に飯が食べれて減量は問題なかった。
――K−1初の日本人チャンピオンですが、魔裟斗選手はどんな活動をしていきますか
まだ考えていませんね。分からないです(笑)。
――優勝賞金1000万円と、KO賞の60万円は
KO賞はトレーナーに「ありがとうございました」と言って渡します。1000万円は貯金します(笑)。
――去年はベンツSLを買いそびれましたが
でも、買わなくて良かったなと。
――試合が終わって、今何をしたいですか
のんびり温泉でも行きたいですね(笑)。のんびりしたい。これからが厳しいですよ、正直。これから毎回毎回、日本のトーナメントみたいなプレッシャーがつきまとって来るかと思うとつらいですね。
――来年からは「MAX」も規模を大きくして、年5回ぐらいやりたいと谷川プロデューサーは言っていますが
チャンピオンになったんで、僕も条件を出していこうと思います(笑)。
――勝因は何でしょうか
ボクシングのトレーニングが、今回は週4回ぐらい渡辺ジムの飯田トレーナーが来てくれて、それでミットを持ってもらったり、コミニュケーションとかメンタル的な部分もやってもらえて、それが大きかった。精神面が違いますね。昨日の夜も結構落ち着いていたし。なんでか分からないですけど。
――ボクシングのトレーニングが大きかったですか
知らないジムの人が来て、スパーリングっていうのが多かった。顔も知らない人ですから、試合と同じ緊張感があって、向こうはオレを「食ってやろう」と思っている人もいただろうし、練習でも試合と同じ緊張感を味わってきたから、試合が楽になった部分もある。
▼魔裟斗のセコンドに付いたボクシングの飯田トレーナーの談話
■クラウス 「立ち上がったのだからもう少しやりたかった」
――試合の結果について
予測したのと違い、個人的にはちょっと残念だった。
――優勝の手ごたえは感じたか
調子がよく、この流れなら行くんじゃないかと思った。
――どのあたりでそう思ったか
とにかく調子がよくて、パンチの力も出たから、とにかく力が出た感じがした。
――魔裟斗は前回よりも強くなっていたか
前回とあまり変わらないと思う。注意を失ったときにやられたという感じ。
――自分が勝ったと思った時はあったか
勝てると考えたこときもあった。
――具体的にはいつそう思ったか
とにかく調子がよく、途中で勝てると思ったので勝つことに対して軽く考えたのかもしれない。それは反省点です。
――レフェリーの判断については
本人はもうちょっと行けると思っていたし、ビデオを見ていないのでコメントは控えさせれもらえたいが、8カウントで立ち上がったのだからもう少しやりたかった。
――キックを強化する必要を感じたか
プラハの試合でもそうだったが、キックの練習はしている。今日はボクシングの感じがよかったので、あまり試合では足にばかり負担をかけてはいけないので、パンチを重視した。
――魔裟斗とは1勝1敗1分けだが再戦したいか
誰であろうが関係ない。出てくる選手と戦う。
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