再出発した新生・日本代表の課題と今後の道のり (1/2)
東アジアバスケットボール選手権 総括
14日に終了した第1回東アジアバスケットボール選手権で日本は準優勝となり、上位2カ国に与えられるアジア選手権(8月、中国・天津)の出場権を獲得した。日本協会の内紛のために1年以上の活動休止という暗黒の時期を経て、今年の4月からデイビッド・A・ホッブスHCを迎えて再出発をした日本代表。東アジア選手権から見えてきた現状と課題とは……
■アジア選手権の切符を獲得。最低限のノルマは達成
日本が今大会目指していたことを整理したい。最大の目標は「アジア選手権の出場権獲得」。バスケットスタイルでは「日本人の特性を生かした走る展開」(ホッブスHC)の構築だ。
今春、日本協会強化部は、2006年の世界選手権以降、機能していなかった強化の再構築を開始。中長期ビジョンとして「若手育成」と「個」を育てるために、大学生の育成強化キャンプを実施した。短期ビジョンとしては来年の世界選手権出場が掲げられ、そのためには、目前のアジア選手権の切符を獲ることが命題とされた。
アメリカ人のホッブスHCは、NCAAでアラバマ大とケンタッキー大で指導歴のあるコーチ。基礎技術をたたき込み、限られた素材を最大限に生かし、なおかつ気持ちを前面に出すことを求めるチーム作りは、学生出身のコーチならではと思わせる。
大会は日本の思惑通りに進んだ。力が同等とされるチャイニーズ・タイペイに勝って予選リーグを1位で通過し、逆グループ2位で上がってくると予想された中国に照準を定めた。中国は出場権を持っているために、国際経験のない若手中心で臨んできたからだ(実際にはA代表には程遠く、プロリーグの主力にもなれないメンバー)。中国の高さの前に冷や汗ものの勝利だったが、ここで出場権を獲得。試合巧者の韓国には敗れたが、ノルマであるアジア選手権出場につなげて今大会を終えた。
■コンディション不良の各国。日本の仕上がりも今ひとつ
全体的に見ると、各国ともこの大会に照準を合わせておらず、調整不足が目立った。プロリーグが終わったばかりの韓国は3週間、チャイニーズ・タイペイは1週間、若手主体の中国は2週間のみの強化。コンディション的には2カ月の合宿を組んできた日本が一番走れていたほど。それでも、ターンオーバーは上位4カ国の中で一番多く、連携ミスが目立った(ターンオーバー数は日本74、中国68、チャイニーズ・タイペイ64、韓国46)。
ミスが多発した原因としては実戦不足が第一にあげられ、桜井良太や竹内公輔らキーマンとなる選手がポジションをコンバートしてかみ合っていなかったことも一因だった。
桜井は現在取り組んでいるPGから本来のSFへ、竹内(公)はPFからCのポジションでプレー。「積極的に攻めようとしたがパスを探してしていた」(桜井)。「5番(C)として、(竹内)譲次とスタメンで出るのは高校以来で、かみ合わないところがあった」(竹内公)と振り返る。新体制になって間もないとはいえ、公式戦から2年近く離れると、こうも浮き足立ち、対応が遅れてしまうものかと思わせる内容の連続だった。
ホッブスHCにしても独特なアジアスタイルに触れるのは初。大会展望でも触れたが、今大会は実戦を通して選手の力具合を計り、チームスタイルを築き上げていくことに終始した感がある。采配は堅実である氏の性格をうかがわせるもので、非常に慎重だった。
「これぞ日本の形」という展開ができたのは、中国戦の中盤。ディフェンスでかき回し、迷いから脱した桜井が突破力で走る展開に持ち込み、折茂武彦が要所のスリーポイントを沈めたところだ。やはり、走るためには激しいディフェンスがカギとなる。
また、これまで日本の弱点だったリバウンドにおいて積極的だったことも向上した点だ。リバウンド数は上位4カ国で日本がダントツ1位(日本190本、中国165本、韓国155本、チャイニーズ・タイペイ123本)。リバウンドランキングでは竹内譲が1位、竹内公が3位、ディフェンス・リバウンドでは譲次&公輔ツインズがワンツーフィニッシュという記録を打ち出した。
・折茂主将「やっと一歩を踏み出したところ」=選手コメント (2009/6/15)
・スポーツナビ編集部ブログ(バスケット) (2009/6/16)
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