原監督、大満足「09年を象徴する試合」で日韓王者に
日韓クラブチャンピオンシップリポート
■巨人打線の重荷を取り払った阿部の一振り
前日の公式会見で長崎のファンへ一言と問われた巨人・原監督は「最後の試合なので緊張感を持って悔いのないように巨人らしい戦いを見せます」と誓った。その言葉通り、最後まで“らしさ”を失うことなく、韓国王者KIAに9対4と逆転勝ちして、2009年のシーズンを締めくくった。
6回までわずか3安打。得点は小笠原道大のソロ本塁打のみ。五輪、WBCと国際舞台の日韓戦でもきん差のまま、状況を打開できず、ずるずると試合が終わってしまうことがあった。重苦しい雰囲気が巨人ベンチを包んだまま、7回の攻撃を迎えた。
先頭の亀井義行がレフト前ヒット、工藤隆人が四球で続き、無死一、二塁。この試合で最大の得点チャンスを迎える。打席には、ここまで空振り三振、ファーストフライと2打席凡退の阿部慎之助。相手投手は、阿部の打席からマウンドに上がった右上手の郭正哲だった。初球、ボールの後の2球目だった。内角のストレートをさばいた打球が放物線を描き、巨人ファンの待ち受けるライトスタンドに飛んでいく逆転3ランとなった。
■「世界中の誰よりも真剣に戦ってきた」原監督の1年
この時点でまだ1点差。あと2イニングでは、どうなるか分からない。しかし、キャプテン阿部の一振りが巨人打線の重荷を取り払った。李承ヨプがこの日2本目となる二塁打を放つと、2死二塁から松本哲也、小笠原の連続四球で満塁とし、ラミレス、亀井、工藤の3連打で4点を追加。7回だけで一挙7得点というビッグイニングをつくり、「まさに紙一重だった」(巨人・原監督)というKIAの勢いを完全に止めた。
「ことしのシーズンを象徴する試合。本当に我慢して粘り強く戦った。最後にこういう大きな試合で出たことは良かったと思います」
原監督も満足そうに振り返る。試合の流れを変える一発、一気に連打が飛び出す上位下位関係ないつながりのある打線――長崎のファンは、ことしの巨人の野球を思い切り堪能したことだろう。そして、3月のWBCから11月の日韓クラブチャンピオンシップまで「世界中の誰よりも真剣に野球を戦ってきた。自分にご苦労さんと言いたい」と安堵(あんど)の表情を浮かべた原監督にファンからも熱い声援、感謝の言葉が送られていた。
・巨人、プロ野球日韓王者に輝く 阿部が逆転の3ラン!=試合詳細 (2009/11/14)
・巨人打線を翻ろうしたKIAの21歳左腕 (2009/11/14)
・逆転3ランの阿部が「最高でーす」=巨人がKIAを下し日韓王者に (2009/11/14)
・「まさにラッキーセブン」逆転勝利の巨人・原監督インタビュー (2009/11/14)

