千葉ロッテマリーンズ |
選手が「ドリル」の題材に!? ロッテのユニークな地域貢献
■「唐川投手は8回まで120球、成瀬投手は…」選手が登場する算数ドリル
「宿題」が増えるにも関わらず、そこには子どもたちの笑顔があった。
12月20日、冬休み用の教材「マリーンズ算数ドリル」贈呈のため、千葉ロッテ・清田育宏が千葉市立轟町小学校を訪れた。
1年生が集まった教室で、清田は「マリーンズ算数ドリル」を一人一人に手渡し、ガッチリと握手。席に戻った子どもたちは目を輝かせ、算数ドリルを食い入るように見つめる。
「福浦選手、今江選手、清田選手が釣りをしました。一番長い魚を釣った選手は? 短い魚を釣った選手は?」
算数ドリルの問題を小学1年生たちが解き始める。清田も最前列の子に「分かるかな?」と体を小さく屈めて話しかける。
「正解は?」「清田選手!」
清田はシーズン中には見せない、リラックスした笑顔で児童たちとハイタッチを交わした。
千葉ロッテが「マリーンズ算数ドリル」の無償配布を実施したのは、今回が2度目。前回は夏休み用として7月に配布。7月12日には西村徳文監督が海浜打瀬小学校を訪れ、このドリルを贈呈した。
「マリーンズ算数ドリル」は小学1年生から6年生まで6種類。学年に合わせて用意されている。今冬制作されたドリルは、冬休み教材として千葉市内の全児童、約5万2000人が活用する予定だ。
「マーくんは12個ボールを持っています。リーンちゃんにボールを8個あげると、何個残りますか?」(小学1年生)
「唐川投手は8回まで120球、成瀬投手は7回まで112球を投げました。2人がこのペースで9回まで投げ続けたら、どちらが多く投げますか?」(小学5年生)
小学生の理数離れが問題になっている中、「マリーンズ算数ドリル」は、身近なヒーローである千葉ロッテの選手たち、球団キャラクターが写真入りで登場。野球やチームを絡めた算数の問題が出題されている。
■「誰かのために」を形にした地域貢献
千葉ロッテが算数ドリルを配布するきっかけとなったのは、サッカーのJリーグ・川崎フロンターレが2009年に算数ドリルを制作したことだった。川崎フロンターレの活動を見て「ぜひ千葉でも取り入れたい」と準備を開始。川崎フロンターレと情報交換をしながら、千葉市教育委員会の後援、NPO法人・ちば算数・数学を楽しむ会の制作協力を受け、地域貢献と野球振興活動の一つとして今夏から千葉市内の全小学校に無償配布を開始した。
東日本大震災が起きた今年、日本中が「誰かのために、何かをしたい」と立ち上がった。被害を受けた地域も決して少なくない千葉を本拠にする千葉ロッテの選手たちも、これまで以上に地域社会への貢献を胸に誓った。
「スポーツ文化への貢献」、「地域への貢献」、「社会への貢献」を企業理念に掲げる千葉ロッテは今季開幕前、「今こそみんなで和の力」を復興スローガンとして掲げた。地域と社会、ファン、そして未来を担う子どもたちのため――。千葉ロッテは算数ドリル無償配布の他にも、球団OBが中学校の野球部員を指導する「中学巡回野球教室」、小学生を対象に野球やダンスを教える「マリーンズ・アカデミー」など、さまざまな地域貢献活動を展開している。
贈呈式の後に行われた特別授業。子どもたちの質問攻めにあった清田が優しい声で語りかける。
「ドリルで選手の名前を覚えて、QVCマリンフィールドへ応援に来てください」
一足早いクリスマスプレゼントに、教室は子どもたちの笑顔で満たされた。
<了>
・川崎フロンターレと千葉ロッテマリーンズの『算数ドリル特別インタビュー』はこちらから! (2011/12/28)
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