巨人は長野、広島は春夏甲子園V腕を指名
プロ野球ドラフト会議総括セ・リーグ編
【巨人】:春先から公言の長野を1位指名
巨人は12球団で中日と並ぶ最多の10名を指名。1位は春先から公言していた外野手の長野久義(Honda)を指名。ラミレス、亀井、松本、谷ら層の厚い外野陣にいかに食い込むか注目される。
一方、先発タイプの投手がほしかった巨人だが、土本恭平(JR東海)、小野淳平(日本文理大)はともに中継ぎタイプ。土本は変化球の制球良く、小野は150キロ台のストレートが武器。
ここ最近、育成に力を入れる巨人は阿部の後継者として高専史上初の指名選手となる鬼屋敷正人(近大高専)、育成3位の河野元貴(九州国際大付高)と潜在能力の高いキャッチャー2人を指名。5年後の台頭が楽しみだ。
【中日】:岡田、小川の細身左腕を上位指名
投手陣では菊池雄星(花巻東高)を外したものの、岡田俊哉(智弁和歌山高)、小川龍也(千葉英和高)と左腕2名を獲得した。ともに細身の左腕だが、かつてのエース今中の再来なるか。また、中継ぎ候補として諏訪部貴大(Honda)を指名。140キロ台後半のストレートには球威がある。
落合監督らしい指名としては、キャッチャーに松井雅人(上武大)、吉田利一(奈良産大)、育成2位・赤田龍一郎(愛知大)と大卒3人を指名。同期で競争させることで、谷繁の後継者を育てる意向だ。
【ヤクルト】:中澤、山本の社会人投手が先発陣に食い込むか!?
菊池雄星(花巻高)を外したヤクルトだが、1位では社会人ナンバーワン左腕の評価が高い中澤雅人(トヨタ自動車)を1本釣りできたのは高評価。2位にも150キロ近いストレートを武器にする右の速球派・山本哲哉(三菱重工神戸)を指名。石川、館山に続く先発ローテーションの座を村中、増渕、由規らと争う。
名手・宮本の後継者には俊足巧打・荒木貴裕(近大)を獲得。ことしの日米大学野球で主将を務めるなどキャプテンシーもある。長打不足のチームにとっては、左の長距離砲・松井淳(日大国際関係学部)の成長が楽しみだ。
【阪神】:大学球界屈指の右腕と左腕をダブル獲得
阪神は育成を含め8選手を指名。上位では150キロのストレートとち密な制球を武器にする右腕・二神一人(法大)を1位、球の出所が見えにくいフォームから切れ味あるスライダー、フォークなどを投げ込む左腕の藤原正典(立命大)を2位で指名。東西で評価が高かった大学生2投手の交渉権を獲得した。さらに、春夏連続で甲子園に出場した西条高の秋山拓巳を4位で指名。補強の最重要ポイント、先発タイプの投手を意識した指名となった。
野手では俊足巧打の外野手・藤川俊介(近大)を5位指名。金本、赤星ら外野のレギュラークラスは30代以上が多く、その後釜として期待される。
【広島】:春夏の甲子園優勝投手を指名
広島は春夏の甲子園優勝投手を指名した。1位の今村猛(清峰高)は春の選抜で全5試合に先発し3完封、44回を投げ1失点と驚異的な活躍でチームを優勝に導いた。150キロに迫るストレートや、切れ味鋭い変化球だけでなく、高校生離れした投球術も魅力。将来のエース候補と言える逸材だ。
2位の堂林翔太(中京大中京高)はエースとして夏の甲子園を制したが、プロでは野手として挑戦する。甲子園で23打数12安打12打点と活躍したセンスを磨いて、中心打者への成長を目指す。
3位の武内久士(法大)は最速154キロの右腕、4位の庄司隼人(常葉橘高)は投手として甲子園を沸かせたが、内野手として指名された。また、育成枠で守護神・永川勝浩の弟、永川光浩(龍谷大)が指名されている。
【横浜】:将来の4番・筒香ら数年後を見据えた強化
横浜は1位で地元・横浜高のスラッガー筒香嘉智を指名したが、2位以降はすべて投手の補強となった。1位の筒香は高校通算69本塁打の強打者で、将来の4番候補と期待されている。
2位の加賀繁(住友金属鹿島)は右横手からコーナーに投げ込む即戦力候補。持ち味の制球力で、投手陣の不調に苦しむ横浜を救いたい。安斉雄虎(向上高)、真下貴之(東海大望洋高)は長身から投げ下ろすストレートが武器。ともに潜在能力の高さを感じさせるだけに、横浜としては数年後を見据えた強化を図りたい。
5位の福田岳洋(四国九州L・香川)は、京大大学院を休学して四国九州Lに入った異色の投手。東大出身の松家卓弘とともに「高学歴コンビ」として活躍なるか。
<了>
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