清水からは簡単に走れない……
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阪神の4巡目指名を受けて、チームメートと喜ぶ関西学院大・清水【 Photo by 島尻譲 】
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前日はドラフトのことを意識しないで普段通りにリラックスした生活を送ったという関西学院大の清水誉捕手。だが、当日の14時過ぎに大学生・社会人ドラフト会議が始まると、さすがに緊張してきたそうだ。
清水は兵庫県でも進学校として有名な小野高出身。私学の野球強豪校へ進むことも考えたが、両親の「野球だけで食べていけるのは一握り」というアドバイスもあって、小野高に進学した。そこで学業とクラブ活動の両立や、礼儀に関する基本をたたき込まれたと振り返る。関西学院大に進学したのも同様の理由。筆者が大学に入学して間もない清水を取材した時も「文武両道でやって行きたい」と断言していた。そして、大学1回生春のシーズン途中から先輩のレギュラー捕手が指を骨折するという“幸運”にも恵まれたことでマスクをかぶるようになり、引退までその座を譲ることはなかった。
清水の最大のアピールポイントはスローイング。二塁送球時1.8秒というスピードに加えて、的確なコントロールも併せ持つ。それがすぐにリーグ戦で対戦する各校に認識されると、盗塁企図数が明らかに減った。「清水からは簡単に走れない」という“暗黙の了解”である。関西学院大が頻繁にリーグ優勝争いに食い込むようになった一つの背景であることに間違いはないだろう。 バッティングは右ひざが落ちるという癖こそあるが、トップの振り出しからフォローまでのグリップエンドの動きを大きくすることでパンチ力が飛躍的に増した。逆方向(右翼)へも長打が放てるのは何よりの魅力で、プロへ入ってから安定感を身に付ければ“強肩強打”の捕手としての活躍が楽しみだ。
厳しい競争を勝ち抜いて次世代の正捕手に
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清水のアピールポイントは遠投100メートルと二塁送球時1.8秒というスローイング【 Photo by 島尻譲 】
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阪神から4巡目で指名を受けた後の会見で、 「捕手として対戦したい打者は?」 という質問に対して 「1人を抑えて試合に勝てる訳ではないので、全員を抑えたいです。で、日本一のキャッチャーになりたい」 そう答えた清水のキャッチャーとしての志の高さが、非常に“清水らしい”と筆者は思った次第。
矢野輝弘、野口寿浩といったベテラン勢が健在で、若手の捕手もひしめく現在の阪神のチーム事情。厳しい競争が待ち受けているが、次世代の正捕手争いに早く名乗りを挙げて欲しいものだ。これはズーッと清水を観てきたスポーツライターとして。そして、1人の先輩としての想いである。
タカシ、頑張れっ!!
<了>
■清水誉/Takashi Shimizu
1984年4月23日生まれ。兵庫県出身。小野高−関西学院大。177センチ、75キロ。右投げ右打ち。平田小2年からくるみビックスで野球を始めるが、その頃から強肩を見込まれて捕手に。三木中では4番・捕手として東播磨大会3位。小野高3年夏は県大会準々決勝に進出するも、甲子園経験はない。関西学院大では、1回生春からレギュラーに定着すると、4年時に春秋連続ベストナインを獲得した。遠投100メートルと二塁送球時1.8秒というスローイングが最大のアピールポイント。大学通算6本塁打
■島尻譲/Yuzuru Shimajiri 1973年生まれ。東京都出身。立教高−関西学院大。立教高時代は、野球部で広島の広池浩司投手とチームメート。大学でも野球部に所属した。卒業後、サラリーマン、野球評論家・金村義明氏のマネージャーを経て、スポーツライターに転身。現在、関西を拠点に活動している。『週刊ベースボール』や『Sportiva』(集英社)などへの寄稿や、テレビ番組などの構成を手掛ける。またアマチュア野球のサイト『こちらアマチュア野球情報発信局』を運営している。
■関連リンク ・『こちらアマチュア野球情報発信局』 ・スポーツナビ+blogで大学・社会人ドラフトを語ろう(スポーツナビ+)
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