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大健闘の統一、最後に弱点を露見して散る
プロ野球アジアシリーズ・リポート

2008年11月16日(日)
埼玉西武ナインと記念写真を撮る、準優勝の台湾・統一7−ELEVEnライオンズ
埼玉西武ナインと記念写真を撮る、準優勝の台湾・統一7−ELEVEnライオンズ【写真は共同】

【埼玉西武 1対0 統一】

 9回表を終了し、スコアは0対0。埼玉西武ライオンズと、台湾・統一7−ELEVEnライオンズとのアジアシリーズ決勝戦(16日・東京ドーム)は、息詰まる投手戦となり、延長戦にもつれるかという様相も呈していた。ところが9回裏に、それまで善戦を続けていた統一の守備の弱点が露見した。

■途中出場のレフトとセンターの呼吸が合わず

 9回裏2死一塁、打席には埼玉西武の6番・佐藤友亮。佐藤の放った打球は左中間へ飛んだ。左中間に転がる打球を、8回からレフトの守備に就いた郭俊佑と、センター潘武雄が追う。どちらかがトップスピードで捕りに行けば、さほど時間をかけずに処理し、シングルヒットで止められた当たり。ところが二人の呼吸が合わず、一瞬“お見合い”をするような形となって、潘武雄の捕球が遅れてしまった。
 途中出場の郭は1年目のルーキーで、シーズン中はコンスタントに守りに就く機会がなかった選手。それだけに本来のレフトとセンターの呼吸ではなかった。

■“急造ショート”の弱点

 さらに、潘武雄からの返球の中継に入ったショートの莊景賀は、「外野を抜けていない当たりで本塁突入はない」と判断したのか、一塁走者の石井義人が三塁をけって本塁を狙うことを察知するのが遅れた。「1点取られたらサヨナラ負け」の場面、打者を二塁に行かせないことより、一塁走者をホームにかえさないことを最優先すべきだった。

 この判断ミスには理由がある。もともと莊景賀は投手と一塁手だが、台湾リーグでショートを守っていた2選手がケガをしたため、台湾の優勝決定シリーズから急きょショートを守り始めた“急造ショート”だったのだ。呂文生監督も「普段こういう場面での練習をしていなかった」と自省したまずいプレーが一番大事な時に出てしまった。

 また、佐藤を打席に迎えた場面で、呂文生監督は「佐藤は右打ちがうまいというデータがあったので、センターにライト寄りに守れとベンチから指示してしまった。私のミスだ」と自省した。外野の守備位置と捕球の遅れ、それにバックホームの意識の欠如など、守備の“スキ”を埼玉西武にまんまと突かれ、土壇場で勝利を逃した。

■収穫は大いにあった

 惜しくも準優勝となったが、統一はアジアシリーズで随所にいいプレーを披露してくれた。決勝で先発し、埼玉西武打線を6回まで完ぺきに抑えたアルバラードは制球力が抜群。予選リーグの埼玉西武戦の先発に続いて、決勝ではリリーフで好投したエースの潘威倫は、2試合とも負け投手にはなったものの、内容的には日本一のチームを相手に十分通用する力を証明した。

 打撃陣も多くの収穫を得たようだ。決勝で1番を打った潘武雄は初回、埼玉西武先発の涌井秀章のストレートを完ぺきにとらえ、レフトへクリーンヒットを放った。7回、星野智樹にはスライダーで空振り三振を喫したが、「星野のように左のサイドハンドからあんなにすごいスライダーを投げてくる投手は台湾にはいない。対戦できてうれしかった」と、さわやかな笑顔で語った。
 「アジアシリーズでわれわれは多くのことを学ぶことができた。台湾に戻ったら反省点をまとめて教訓とし、今後に生かしていきたい」
 準優勝でもこう胸を張って語った呂文生監督。埼玉西武を2戦とも1点差で苦しめた野球は評価に値する。この日の敗戦をバネに、スキをなくして一回り強くなった統一の野球がまた来年見られることを期待している。

<了>

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試合速報・詳細
11月13日
統一 7 - 4 天津
11月13日
SK 4 - 3 西武
11月14日
天津 0 - 15 SK
11月14日
西武 2 - 1 統一
11月15日
天津 2 - 16 西武
11月15日
統一 10 - 4 SK
決勝 11月16日
西武 1 - 0 統一
出場チーム
日本 埼玉西武ライオンズ(NPB)
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韓国 SKワイバーンズ(KBO)
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台湾 統一7-ELEVEnライオンズ(CPBL)
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中国 天津ライオンズ(CBA)
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