 統一ライオンズ(CPBL)
■先発踏ん張り、勝ちパターンに持って行きたい統一
台湾シリーズで3勝を挙げ、アジアシリーズ出場の原動力となった費古洛(ネルソン・フィゲロア)【Photo by 小川聖市】
統一ライオンズは、兄弟エレファンツとともに中華職業棒球大連盟(CPBL)設立時から加盟。ことしを含め、計5回の台湾シリーズ優勝(95年は年間1位)を誇る老舗チームだ。
統一の今シーズンは、開幕後4勝13敗と悲惨なものだった。この成績不振を理由に、大橋穣監督をはじめ酒井光次郎、井上修両コーチが解任されたが、そこから統一の快進撃は始まった。前期は途中で首脳陣解任の苦境を乗り越え、27勝23敗で2位に浮上。後期からは、呂文生(リュ・ウェンション)コーチが監督に昇格。後期は首位を長くキープしたが、LA NEWベアーズとの最終決戦で敗れ、後期優勝を逃し、プレーオフに回った。プレーオフでは、前期優勝の誠泰を全く寄せつけず3連勝。昨年と同じLA NEWとの台湾シリーズを4勝3敗で制し、年間勝率リーグ1位の意地を見せた。
投手は、16勝2敗の藩威倫(パン・ウェイルン)がエース。中日戦での先発が有力視されるが、右肩の炎症があり、しっかり腕が振れる投球ができるかどうかに注目。ほかには、元アストロズで防御率2.03の彼得(ピート・マンロー)や、台湾シリーズで1、4、7戦に先発して3勝、シリーズMVPを受賞した費古洛(ネルソン・フィゲロア)が、SK戦とチャイナスターズ戦にそれぞれ先発することになるだろう。
チーム打率3割を超えた打線は、3、4番に注目。3番の布雷(ティルソン・ブリトー)は、元SKの選手。台湾ではシーズン最多記録の33本塁打、107打点と破壊力を発揮し、チームに欠かせない存在になったが、そのSK戦ではどうなるだろうか。4番の高國慶(ガオ・グォチン)は、大橋穣監督解任後、一気にブレイク。シーズン最多記録の152安打を記録しただけでなく、打率3割5分8厘、20本塁打、89打点と4番にふさわしい働きをした。彼らが沈黙しても、台湾シリーズ2本塁打の藩武雄(パン・ウーション)、同3本塁打の劉芙豪(リュウ・フーハオ)が前後を固めており、得点力は高い。LA NEWは、3、4番をうまく抑えたもの、この藩や劉に打たれて失点を重ね、台湾シリーズ敗退となった。
統一としては、打線が奮起して点差をつけ、前記の先発3人が最低7回まで投げてくれればベスト。クローザーの曽翊誠(ツェン・ユィチェン)以外の投手に不安があるので、直接彼につないで、ゲームを締めくくるのが理想的な展開となる。逆に言えば、この型にはまらなければ、統一のアジアシリーズ制覇は厳しい。
<text by 小川聖市>
■小川聖市/Seiichi Ogawa
台湾の旅行ガイドブックの取材活動がきっかけで、台湾だけでなく「野球」にのめり込み、現在に至る。台湾では、少年野球大会の日本チームの接待係兼通訳を担当したこともあり、取材以外の方法でも「台湾野球」の理解に努めている。野球以外にも高校バスケのHBLLなど、バスケットボールの会場にも足を運んで、その面白さを現在ブログで紹介中。
・棒球網誌〜ヤキュウノブログ〜
|
|
 |
|