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阪神タイガース|コラム

阪神、2年ぶり9度目の優勝! 岡田監督、5度宙に舞う

2005年09月29日

2年ぶりのセ・リーグ優勝を決めナインに胴上げされる阪神・岡田監督=29日夜、甲子園球場
2年ぶりのセ・リーグ優勝を決めナインに胴上げされる阪神・岡田監督=29日夜、甲子園球場【 共同 】

『JFK』が最後を締めくくる

 甲子園が2年ぶりの歓喜に沸いた――セ・リーグの優勝マジックを「1」としていた阪神は29日、甲子園で巨人と対戦。5ー1と勝利して、2年ぶり9度目(1リーグ制含む)の優勝を遂げた。

 初回、2死二塁から金本のライト前ヒットで1点を先制すると、2回には関本のレフト前タイムリーヒット、赤星のセカンドゴロで2点を追加。7回にも桧山、矢野の連続タイムリーで2点を加えた。投げては最多勝を目指す下柳が緩急自在の投球で6回を無失点。その後、藤川、ウィリアムズ、久保田の『JFK』が試合を締めくくった。

 阪神ナインの手によって5度、宙に舞った岡田監督。両手でガッツポースをしてお立ち台に上がると、「最高の終わりを甲子園でできて最高の1年となった」としみじみと喜びをかみ締めた。また就任2年目の快挙に、「最高の選手に恵まれた。大事な試合でも強いタイガースの試合できた」と選手たちに賛辞を送った。

■岡田監督 「大事なところで強いタイガースの試合できた」

 優勝に向かってひとつになった結果。最高の舞台で、宿敵・巨人の前で胴上げできて最高。キャンプから手ごたえはあった。後半、中日の猛追もうろたえることなく、大事な試合で強いタイガースの試合ができた。マジックがついて一層強くなった。最高の選手に恵まれて本当に幸せ。2年前に涙したもうひとつの目標に向かって頑張りたい。

[スポーツナビ]


■岡田監督「最高」の胴上げ 巨人相手に胸のすく試合

 歓声が耳をつんざき、スタンドに乱反射して夜空にこだました。優勝の瞬間、今季最高の入りを見せた甲子園は揺れ、はじけた。岡田監督が舞う。2度、3度と舞う。歓喜の渦の中から背番号80の縦じまのユニホームが夜空に高く放り上げられた。
 1年の総決算は絵に描いたような胸のすく試合となった。エース格の下柳が6回まで無得点に抑え、ペナントレースを守り抜いた3人の男が終盤をしっかり締めた。攻撃では素早い先制と7回の追加点で勝利を揺るぎないものにしている。みんながヒーローだった。みんながきちんと自分の仕事をした。地元で巨人を破り、誇れる優勝をがっちりつかんだ。
 もちろんゴールまで決して平たんな道のりではなかった。暑い夏の戦いで2度まで中日に0・5差と迫られている。しかし弱みは見せなかった。そこに今季の阪神の強さが表れた。一昨年の「星野阪神」を根本にとどめ、藤川などの若い力が新たな活力を注入した。いわば継承と発展を「岡田阪神」はきちんとやり遂げた。
 2年目で美酒を味わう47歳の指揮官はインタビューで「最高」の言葉を連発した。選手を、1年を、巨人相手の胴上げを、すべて「最高」と表現した。そして「2年前の忘れ物」と言って、日本シリーズ制覇をファンの前で誓った。

[共同通信社]


■あえて身を隠す前監督 HPで星野流の気遣い

 2年前、阪神に18年ぶりのリーグ優勝をもたらした前監督で、現在球団のシニアディレクター(SD)を務める星野仙一氏は29日、甲子園球場に姿を現すことはなかった。
 「“優勝の日”のわたしのコメントは出すまい、と思っている」。26日付の本人の公式ホームページ(HP)での言葉だ。そこには星野流のこだわり、気遣いがある。
 8月、低迷する巨人が堀内監督の後任候補として、星野氏をリストアップ。快進撃を続ける阪神をよそに“星野巨人”が世間を騒がせた。星野氏は事態を沈静化し、ファンの目をチームに戻すべく、会見で巨人監督への就任を否定した。
 優勝の瞬間に、自分に注目が集まることをよしとしない。HPには「しゃしゃり出ていろいろ語るということは今回の場合に限って、なまじそうした“現場”にそぐわない」。あえて、身を隠した。
 岡田監督に向けては「“ご苦労さん。本当によかったなァ、本当によく頑張った、おめでとう”というだけだ」と記した。そして
「なにかと必要以上に注目されるところがあるわたしのコメントの分まで、岡田監督や選手たちの働きや優勝話をたっぷり載せてやってもらいたい」とメディア側へ注文した。

[共同通信社]


■阪神、宿敵倒して胴上げ 次の目標は20年ぶり日本一

 宣言通り、甲子園での胴上げがかなった。
 9回。阿部のライナー性の打球が左翼手・金本のグラブに収まると、マウンドの久保田の周りに歓喜の輪が広がった。
 そして大観衆の「岡田コール」に促され、グラウンドの中央に歩み寄った背番号80が5度、宙に舞った。「最高の選手に恵まれ、本当に強いチームだった」。口下手な指揮官の心からの思いが、甲子園の夜空に響いた。
 試合は今季の集大成ともいえる内容だった。1回に金本の右前打で先制すると、先発の下柳が真骨頂ともいえる緩急をつけた投球で巨人打線を封じ込んだ。7回からは名前の頭文字を取って「JFK」と命名された3人のリレーの出番。藤川、ウィリアムス、久保田が1回ずつを抑えた。
 甲子園で巨人を倒してのリーグ制覇は縦じまを愛する者の悲願だった。「宿敵、ジャイアンツの前で胴上げできたことを最高に思います」。岡田監督の言葉に約4万8000人のファンも沸いた。
 偶然にもこの日は、大の阪神ファンで19年前に亡くなった父、勇郎さんの誕生日だった。生きていれば75歳。思いが込み上げ岡田監督の目にうっすらと涙が浮かんだ。「最高の舞台をつくってくれた」。声が上ずった。
 だが、もうリーグ制覇で感傷に浸るチームではない。「あと一つやり残したことがあります。2年前に涙したもう一つの目標に向かって頑張りたい」。20年ぶりの日本一へ。岡田監督の視線は、真の頂点を見すえている。

[共同通信社]


■猛虎打線を引っ張った鉄人 頼れる「アニキ」金本

 金本はファンから「アニキ」と呼ばれて慕われる。期待に応えて1回2死二塁から右前に先制打。9回の守りでは最後、ウイニングボールを手にした。
 今季は自己最多の113打点、34本塁打を既に更新。打率も3割台をキープし、圧倒的な存在感を示してきた。連続フルイニング出場のプロ野球記録も、今季終了で896試合まで伸びる。
 しかし、今季はコンディション不良に苦しんできた。長年の疲労が蓄積した体は、オフにどれだけトレーニングを重ねても筋力が本来の強さまで戻らない。プロ14年目で初めてのことだった。
 シーズンに入ると、痛みや張りが体のあちらこちらを襲う。風邪や胃腸炎にも度々悩まされた。球宴後、激しい下痢の症状に「救急車を呼ぼうかと思った。死ぬかと思った」と、親しい関係者に漏らしたことも。体重は例年より3キロ少ない83キロまで落ち「しんどい」とこぼしたのは1度や2度ではない。
 それを気迫と日々の節制でカバーした。「一つの本塁打、一つの走塁、一つの安打。すべて勝つためのプレーをしたいから」と、自らを奮い立たせ打席に立った。「おれはとにかく体調がすべて」と言い切り、コンディションの維持には手を尽くした。
 アミノ酸などの栄養補助食品を多めに摂取。漢方薬を常に持ち歩き、酒を控える。そして試合後の球場で、遠征先の宿舎で、納得がいくまでバットを振り続けた。
 広島時代から金本を指導するトレーニングジム「アスリート」の平岡洋二社長は言う。「体の状態が悪いのに、成績はいい。納得がいかないが、進化を感じざるを得ない」と。
 そんな頼れる「アニキ」が阪神打線をけん引してきた。

[共同通信社]

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