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西武ライオンズ|コラム

松坂がモデルチェンジで復活の兆し
プロ野球データ分析05年 VOL.15

2005年07月04日
(小野俊哉)

7月3日のロッテ戦、完投で6勝目を挙げ伊東監督に迎えられる西武・松坂=千葉
7月3日のロッテ戦、完投で6勝目を挙げ伊東監督に迎えられる西武・松坂=千葉【 共同 】

変化球主体の投球が敗因!?

 7月3日のロッテ戦に完投して、6勝目を挙げた西武の松坂大輔。シーズン11個の完投数は両リーグ断トツ1位。だが交流戦期間は2勝4敗に終わるなど、これまでの成績は負けが先行していて、9敗という数字は阪神・福原忍と並んで両リーグ最多でもある。6月27日、日本ハム戦でダルビッシュ・有との投げ合いに敗れると、チーム批判ともとれる発言を取りざたされた小事件もあった。だが、今回の完投勝利は、エースらしい新モデルの投球に変化させての勝利だった。

 これまでの松坂の投球内容は、実は変化球主体のピッチングだった。例えば、6月14日の阪神戦(インボイス西武)で復帰登板の井川慶と投げ合って敗れた試合。松坂の全投球のうちストレートは46%と半分以下であり、井川慶の53%と比べて少なかった。特にランナーを背負ってから変化球を58%に増やしており、一方の井川が走者を背負ってから60%をストレートで押して失点ゼロに切り抜けたのとは対照的だった。

 6月27日にダルビッシュと投げ合った試合では、2対2の同点で迎えた7回裏、押し出し四死球で2点。変化球を見逃されると、次にストレートでコースを狙いすぎてストライクが取れない悪循環。味方の守備よりも、配球そのものにエースらしい強いピッチングが見られなかったのが、敗因だったように見えた。


威圧感が復活! 援護点の少なさも解消

 だが、7月3日のロッテ戦では、ストレートと変化球の割合が約50%ずつ。まだ変化球主体のようにも見えるが、大きな違いは、ランナーを背負った要所での投球だ。ストレートをビシビシ決める場面が増え、特に三塁にランナーを置いた場合は、150キロ前後の威力あるストレートとカットボールを79%に増やし、松坂本来の威圧感のある投球で抑えた。エースらしさがよみがえったピッチングである。

 松坂が投げると援護が少ないと言われていた点も、解消しつつある。5月には援護率(9回投げた場合の味方の援護点)が、横浜の三浦大輔と並んで両リーグワーストの成績だったが、7月3日時点の援護率3.76点は5先発以上75投手では58位に改善。まだまだではあるが投打がかみ合ってきている(援護率の1位は、ロッテ渡辺俊介の9.56点)。

 また、松坂の優れた投球は、長打を打たれないこと。7月3日時点、被長打率はロッテの渡辺俊介の2割7分に次ぐ2割9分4厘の2位(両リーグ比較)。しかも、松坂は両リーグ最多投球回だが、4本塁打は規定回27人ではもっとも少ない。防御率もパ・リーグ3位の2.34を思うと、6勝9敗の成績は、やはり不思議。しかし持ち味の強いストレートを要所で思い切り使う松坂には、これから大いに期待したい。

<了>

■小野俊哉/Toshiya Ono

岡山県出身。早大卒。スポーツデータの配信サービスを行うスポーツ・アクセス
代表取締役。主催のHP『プロ野球plus!』ではカラーグラフやデータを多
用したコラムの他、読者がデータ検索で楽しむサービスを展開。現在無料会員向
けにメールマガジンを発行、新しいプロ野球の楽しみ方の提案を続けている。プ
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