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読売ジャイアンツ|コラム

清原の長打力を世界のスラッガーと徹底比較
プロ野球データ分析05年 VOL.6

2005年05月02日
(小野俊哉)

試合後、ガッツポーズで声援に応える通算500本塁打を達成した巨人・清原=広島
試合後、ガッツポーズで声援に応える通算500本塁打を達成した巨人・清原=広島【 共同 】

本塁打率では“最後の4割打者”を上回る

 巨人の清原和博内野手は4月29日、対広島4回戦で今季8号本塁打を放ち、日本プロ野球史上8人目となる通算500号本塁打を達成した。海の向こうのメジャーでも500本以上は、これまでわずか20人しか記録していない。そこで、清原の長打力は世界的にも通用するのか、500発以上を放った日米28人の比較で検証してみたい。

 まずは、本塁打打者の基本指標となる本塁打率の比較をしてみよう。本塁打率とは、本塁打を1本打つのに必要する打数のことだが、清原の数値は14.71。これはメジャーで最後の4割打者と言われるテッド・ウィリアムズ(1941年に4割6厘でア・リーグ首位打者。521本塁打)の本塁打率14.79を上回り、堂々の世界7位にランクされる。

 本塁打率1位は、1998年にシーズン70本塁打を記録したマーク・マグワイア(583本塁打。1986−2001年)の10.61。2位には868本塁打の世界記録を持つ王貞治氏(元巨人、現ソフトバンク監督)が10.66で入り、3位には11.76でベーブ・ルース(714本塁打。1914−1935年)がランクされている。とにかく、清原の本塁打を打つ能力というものは、世界的に見ても屈指であることが、これで証明される。

 また、清原の安打数全体に占める本塁打の比率24.7%も、ベーブ・ルースの24.9%に次ぐ7位。打率2割7分6厘は20位、OPS(出塁率+長打率)9割2分は16位、10試合の平均打点6.71は、バリー・ボンズ(現在703本塁打)に次ぐ12位であり、本塁打に関する数値の方が上位にランクしているのが分かる。


死球率ではメジャー勢を抑えてトップ

清原の安打数全体に占める本塁打の比率はベーブ・ルースに迫る
清原の安打数全体に占める本塁打の比率はベーブ・ルースに迫る【 (C)Getty Images/AFLO / HULTON 】
 清原の死球数187個は、現在も日本記録を更新し続けているが、この500発以上28人の比較では、フランク・ロビンソン(586本塁打。1956−1976年)の198個に次いで2位。だが100試合当たりの死球数(8.58個)では1位となる。

 28人の中で100死球を超えているのは、ほかにも衣笠祥雄氏(元広島)の161個、野村克也氏(南海→ロッテ→西武)の122個、王氏の114個と、日本人スラッガーばかりになるが、メジャー組ではフランク・ロビンソンを除けば100死球を超えている選手はいない(※1)。2番目はレジー・ジャクソン(563本塁打。1967−1987年)の96個。レジーの100試合当たりの死球は3.40個にすぎない。これは日本プロ野球は、長距離打者に対して際どい内角攻めを多用してきた、との見方ができるだろう。

※1 ただし、500号以上に限らなければ、ヒューイ・ジェニングス(1891−1918年)の287個(100試合換算ではなんと22.34個)という途方もない記録もある。


年間50本塁打以上のハイペースで量産する清原

 昨年は2000本安打を達成するも、足の故障、死球による骨折などで、オフには戦力外通告を受けていたことを明かした清原。だが37歳にして「泥水を飲む覚悟」で取り組んだオフのランニングトレーニングが効を奏して、いつでも守れる、走れる肉体改造に成功したことが、500号本塁打に結びついている。

 26試合を消化して9本塁打は、シーズン146試合換算では51本塁打のペース。西武時代5年目の37本塁打がシーズン最多の清原にとっては、プロ20年目にして自己記録を更新するチャンスであるばかりか、少年時代からあこがれてきた王氏の持つ日本記録55本も射程内にある。これまで無冠だった清原にとっては、挑戦するのに、これ以上ない記録ではないだろうか。

※2 清原の記録については5月1日、メジャー現役選手の記録については、現地時間4月30日時点。

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清原和博プロフィール
清原が史上8人目の通算500号本塁打(05.04.29)

■小野俊哉/Toshiya Ono

岡山県出身。早大卒。Webからのスポーツデータの配信サービスを行うスポーツ・アクセス代表取締役。プロ野球『マスターズリーグ』へ公式記録を供給。テレビの野球中継にデータやコラム提供を行っている。執筆した『監督さえ知らない!プロ野球・非公式データブック!』(東邦出版)は3月より発売。スポーツ・アクセスのHPも完全リニューアル、データランキングを多用した『プロ野球プラス』が評判。現在無料会員向けにメールマガジンを発行、新らしいプロ野球の楽しみ方の提案を続けている。
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