|
|
| レッドソックスの屋台骨を支える松坂(右)と岡島。シーズンも佳境に入り、2人の重要性は増すばかりだ【 (C)Getty Images/AFLO 】 |
重要な役割を任う2人の日本人
ベーブ・ルースのトレード後、次に優勝するまで80年以上もかかったレッドソックスは、「どんな状態でも負ける方法を見つけてしまうチーム」、「バンビーノ(ルース)にのろわれたチーム」と呼ばれてきた。2004年の優勝でのろいは解けたかのように言われるが、そんなに簡単なものではない。今季5月、ヤンキースに14.5ゲーム差を付けていたのに、8月にいったんは4ゲーム差まで詰め寄られる猛烈な追い上げを食らっている。多くのボストンファンは、「間違いなく抜かれてしまう」と早くも弱気なのである。
私たちにとって興味深いのは、延々と繰り返されてきたこの(敗者の)ドラマに、今季は松坂大輔、岡島秀樹の日本人選手2人が参加していることだ。8月後半から9月のシーズン終盤で、2人はレッドソックスを悪夢から救い出すことができるのか。それとも敗者の歴史に名を連ねるのか。間違いなく彼らは重要な役割を任されているのである。
勝利の方程式が崩壊…
“8回の岡島”+“9回のジョナサン・パペルボン”=“勝利”
確立されていたレッドソックスの勝利の方程式が解体された。7月31日(現地時間)、エリック・ガニエ獲得による岡島の起用法変更。8月7日、テリー・フランコーナ監督は筆者にこう語った。
「ガニエは8回だが、岡島は固定せず、7、8、9回といろんな状況で使う。彼は素晴らしい投手だからね。何回と限定したり、決め付けたりするつもりはない。ゲームの中で特に重要と判断する場面、場合によっては6回の最後に投げることだってあり得る。大切な武器だから、無駄には使いたくないし、使い過ぎないように気をつけねばならない」
岡島への信頼度の高さは分かる。体も気遣ってはいる。だが、リリーフ投手にすれば「いろんな状況」というのは最もきつい使われ方だ。前半の岡島はレッドソックスのMVPだった。4、6、7月は防御率0点台、5月も1点台、マウンドに立てば必ず抑えて9回につなげた。 首脳陣は5月末ぐらいから、「せっかくこれだけゲーム差が開いたのだから、岡島を疲れさせないように、休ませながら使いたい」と明言していた。
岡島の起用法を再考すべき
だが、その言葉は実現されないままだ。6、7月も、4、5月と同様、月に12試合、12〜13イニングのペースで投げている。この調子でいくと登板試合数は70試合を超えるだろう。その上、以前と違い試合に出るタイミングが明瞭でなくなり、準備が難しくなった。
岡島は、「これからも投げろと言われた場面で準備する」と決意を語るが、「準備はしていたけど、えっという感じだった」、「今までは右(打者)にも投げていたのに」と起用法の戸惑いが口をつく。8月前半、ガニエ加入以降に限定すれば、岡島の成績は8試合で3失点、防御率3.38(現地時間19日現在)なのである。
ガニエ獲得自体は悪くないアイデアだと思う。うまく使えば岡島の負担も減らせるはずだし、ブルペンはより強くなる。だが今は、勝利の方程式が崩壊され、チームは動揺を隠せない。首脳陣は岡島を生かす起用法について再びよく考えるべきだろう。前半、彼が何度負けそうになった試合を救ったか、試合の流れを引き戻したか、思い出すべきなのである。
<続く>
◆前後のページ |1|2|
| コラム一覧 |
野球に関するブログエントリ
スポーツナビ+:
.
|
| |





