出場36校の選出に至る経緯(2/2)
1月25日・センバツ出場校発表リポート
2008年01月25日
松倉雄太
出場36校の選出に激論が交わされた選考委員会 【 写真は共同 】
データ照合で実力を評価
希望枠の一関学院高(岩手)は同枠で2回目の出場という快挙。失点、被塁打は補欠1位8校の中でトップという数字。さらに与四死球も全体の2位と安定した数字を残した。
一般枠は例年、激論になる近畿地区がことしは平穏に収まった反面、関東・東京地区、東海・北信越地区の選出が予想通り難航した。神宮大会枠が、皮肉にも難航する要因の一つとなった模様だ。
関東6番目の宇都宮南高(栃木)と東京2番目の国士舘高の比較には、大会全体のレベルのほかに、両校のデータも照らし合わせた。国士舘高はエース丸山投手の防御率が2.39、チーム打率3割3分3厘、失策が9。一方の宇都宮南高は山井投手の防御率が1.07と関東大会出場校の中でもトップクラスで、チーム打率3割4分6厘、失策が3といずれも国士舘高の数字を上回った。関東大会開催県の1位校でシードされていたため、未勝利に終わったことがマイナス材料と見られていたが、準優勝の慶応高(神奈川)相手に中盤までリードしたことや、ディフェンス面で優れているとの評価。地域性ではなく実力を評価しての選出と、選考委員は強調した。
激論の末、選出された東海・北信越枠
東海・北信越は東海大会ベスト8で堅守の市岐阜商高(岐阜)と、北信越大会ベスト4で攻撃力の高い敦賀気比高(福井)が最後のイスを争った。この両校はデータだけで比較することが難しかったようだ。「決め手になるようなものがなく、最後は選考委員の見た目での判断。多角的に評価して決めた」と記者会見で本郷良直東海・北信越地区小委員長は敦賀気比高の選出理由を話した。だが、発表の際に一度、市岐阜商高と間違って発表し、会場にどよめきが起こるなど、激論となった一端も垣間見えた。
10月中旬開催で4日連戦の北信越と、10月下旬に2週に渡って土日開催の東海。時期も大会方式も違う2地区を比較して枠の数を決める難しさを如実に表した形で、説得力に欠く部分もあった。数年前から中国・四国の両地区が時期と大会方式を合わせたように、異なる大会だとしても比較対象を同じにしない限り、このあいまいさはいつまでたっても解消しないだろう。
<了>
松倉雄太/Yuuta Matsukura
1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、『こちらアマチュア野球情報発信局』に携わったり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中
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